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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
羽根
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第三者side

「待たせたな、帰るぞ」

ヨザイネの元へと戻ってきた天海は静かにそう言う。すると、そんな彼を見て少女は驚きに包まれていた。

「なんでシリルを助けないのよ!!」

色々と言いたいことはあった彼女だったが、真っ先に出たのはそれだった。彼女は地面に引き込まれていった息子に手を差し出そうとすらしなかった彼に憤りを感じていた。

「必要ないからな」
「必要ない?」
「あぁ。この程度の相手を倒せないようでは話にならない」

大きな声で少年の名前を呼んでいる青年の方を見てタメ息を漏らしている彼を見て少女は言葉を失っている。彼は少年の実力を信じてやまないのか、心配している気配はない。

「勝てるの?シリルは」
「さぁ」
「さぁって・・・」

息子のことが心配でならないヨザイネだったが、そんな少女を天海は冷たい瞳で見下ろしている。

「ただ、あいつはもっと強くなる。そうじゃなければ俺の願いは叶わない」
「あの子がティオスになるとでも思ってるの?」

その問いに意味深な笑みを浮かべる天海。それ以上答えようとはしない彼を見て諦めた少女は男の肩へ手を乗せる。

「あんたを信じるわよ、今はね」
「あぁ。それより早く帰らせてくれ、食事がまだなんだ」

不安そうな少女とすでにこの場への関心が一切ない男は魔法にてその場から立ち去る。後に残されたナツはいまだに状況を把握していないためか、周辺を走り回っていたのだった。




















シリルside

「うわああああああ!!」

突如腕に走った激痛に声を上げる。そんな俺の様子をアルドロンは腕組みをして見ている。

「アルドロンはこの時を待っていた、再び目覚めるこの時を。ギルティナの地を踏み潰し、全てを我が大地とするこの時を」

得意気な表情を見せながら話しているアルドロン。彼はなおも言葉を紡いでいる。

「数百年前、アクノロギアとの戦いで傷を負ったアルドロンはこの地で休んだ。初めはこれほどの巨体ではなかった、それでも街一つ分の巨体を持ってはいたがな。
アルドロンは力を蓄えるために自らの上に街を築かせそこに暮らす人間から養分を吸いとって生きていた。
やがて身体はさらに成長を続け、その大きさは山と雲を越えるほどになった。そしてアルドロンは自らの力が抑えきれぬほど強力になっていることに気が付いた。その時、自らの力を抑えるために五つのオーブと五つの守護神を生んだ」
「そうとも知らずに白魔導士はオーブを壊しちゃったってことか」

オーブを壊すことでアルドロンは力を失うのではなく、逆に本来の力を取り戻してしまう。これは完全に読み違いといっていいだろう。

「このまま眠っているの
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