第二十三章
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えていなかったのか!?」
「いや、何て言うかそこまではさ」
苦笑いを浮かべて乾の方を見てきた。
「やっぱり」
「馬鹿かよ。しかも奴等の王がいるんだぞ」
「王様がか」
「ああ、そいつも倒さなきゃいけないんだぞ」
「また随分念入りだな」
流石に津上もかなり厄介なのがわかった。
「何重にもなっている感じだな」
「そうだな。しかし王まで倒さないといけない」
乾は言う。
「それをどうするかなんだ」
「居場所はわかっているのか?」
葦原がそれを問うてきた。
「ああ、ある程度はな」
三原が答える。
「スマートブレイン本社だ」
「じゃあそこにすぐにでも乗り込んで」
「向こうが何の備えもしていなければな」
氷川を止める形で草加が呟く。
「けれどよ。そんなこと言っても結局は何にもならねえつうんだよな」
「やっぱり動かないといけませんか」
海堂と長田はそれぞれ対照的な動きを見せていた。海堂は顔を上げており長田は俯いている。しかし二人共悩んでいるのはわかる。
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