第九十六話 お盆になりその九
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「今の日本で言うと過激派よ」
「毎日デモばかりしてる」
「そうしたね」
「ああした人達ね」
「もう一緒だからね」
それこそというのだ。
「悪意で暴れる連中とね」
「暴走して暴れる連中は」
「悪意と善意は正反対な様で」
「暴走したら善意も酷くなるから」
「同じね」
「そうよ、だからそこはね」
「気をつけることね」
咲は考える顔で述べた。
「暴走することも」
「そうしてね」
「ええ、十字軍とか過激派とかね」
「問題外でしょ」
「十字軍なんて同じキリスト教徒でもね」
宗派が違えばだ。
「無茶苦茶してたしね」
「日本で言うと同じ仏教徒同士でよ」
「無茶苦茶殺し合う様なものね」
「そんなの考えられないでしょ」
「とてもね」
咲は首を傾げさせつつ答えた。
「考えられないわ」
「そうでしょ、異教徒相手でもそうで」
「同じキリスト教でも宗派が違うとそうで」
「あんなのないからね」
「なったら駄目ね」
「ええ、そうなっても餓鬼よ」
生きながらそれになっているというのだ。
「まさにね」
「善意に基づいても」
「同じよ、悪事という点ではね」
その視点から見ればというのだ。
「もうね」
「やってることも同じになるのね」
「そうなるから」
だからだというのだ。
「生きている間に餓鬼になって」
「善意が暴走しても」
「それで死ねばいいとか思われて言われて」
そうなりというのだ。
「忌み嫌われてね」
「死んでも早く死ねばよかったとか」
「そう言われて」
「死んでも餓鬼になるのね」
「そうよ、まして悪意の塊の連中が正しいことをしているとかいう大義名分を得たら」
その場合のこともだ、愛は話した。
「もうね」
「特に酷いことになるのね」
「だって悪意ある行動がそれをしていってね」
「太鼓判押してもらって許されるから」
「そんな連中が暴れ回ったら」
それこそというのだ。
「その場所はおしまいよ」
「腐り果てて廃墟になるのね」
「そうなって」
そしてというのだ。
「暴れ回った連中は餓鬼になってね」
「その場所も酷いことになるのね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「その場所は腐り果てて」
「廃墟になって」
「もう何もなくなって」
「誰もいなくなるわね」
「屑が何してもいいとか言われて好き勝手してる場所なんか誰がいるのよ」
「何されるかわからないから」
「普通に皆いなくなるわよ」
難を逃れてだ。
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