第十六章
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「何者ですか、この人は」
「氷川さん、そんな悠長なこと言ってる場合じゃないですよ」
津上が氷川に言う。
「こいつ、かなり」
「はい、わかっています」
氷川は言葉は的外れであったが動きは違っていた。既に構えを取っている。
レオはゆっくりと前に出て来た。右手に携帯を持っていた。
「むっ!?」
「まさかあれは」
「そう、そのまさかよ」
影山は草加と三原に言う。
「帝王のベルトで培われた二本のベルトのうちの一つ」
「何っ!?」
「帝王のベルトですって!?」
今度は海堂と長田が声をあげた。
「おい、そんなの聞いてねえぞ」
「何なの、それは」
「ベルトは三本だけじゃなかったってことさ」
澤田が声をあげる。
「デルタのベルトの技術を応用して開発した上の上のベルトなのですよ」
「今度は貴様か!」
乾はその声を聞いて声がした方を睨み据えた。
「はっはっは、その通りなのですよ」
また一人出て来た。何と村上峡児であった。彼もまた蘇っていたのであった。
「私もまた王に蘇らせて頂いたのですよ。その偉大なる力でね」
「人間の姿も受けてか」
「その通りです」
乾にまた答える。同時に彼の方を見上げてきた。
「オルフェノクの世界の為に蘇ったのですよ」
「くっ・・・・・・」
「さあレオ」
彼もまたレオに声をかける。
「見せるのです、御前の力を」
「了解」
レオはそれに応える。携帯の番号を入れて一旦上に回転させて投げる。それから言う。
「変身」
「コンプリート」
腰に携帯を入れると青白い光が数条レオの身体を覆った。力を溜める動作でそれを受ける彼は今白いライダーに変身した。
「ライダーだと!?」
「仮面ライダーサイガ」
レオは自分から名乗ってきた。
「コレガ帝王ノベルトノ一ツ天ノベルト」
「天のベルト!」
「ソウダ。コノ力デ御前達ヲ倒ス」
「なら御前の相手は俺だ!」
乾が名乗りをあげてきた。そして彼に向かって飛び降りた。
「おい、三原」
草加はそれを見て三原に声をかける。
「さっきの言葉通りだ、俺はあのドラゴンオルフェノクをやる」
「わかった」
既に海堂はジェイに、長田は影山に向かっていた。彼は澤田に向かっていった。
「ふふふ、戦いがはじまりましたね」
村上はその様子を見て楽しそうに延べる。
「では私の相手は」
ここでアギト、津上翔一を見る。
「君が相手になりますか?」
「お望みとあらばな」
津上はそれに応えて身構えてきた。
「相手になってやる」
「おい、待て」
村上に向かおうとした津上に乾が声をかける。彼は既にレオと対峙していた。
「そいつは手強いぞ」
「なら僕も」
「俺も行く」
それを聞いた氷川と葦原も前に出る。だがそこに二人
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