第十五章
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「乾」
草加が右手を首にやりながら乾に声をかけた。乾は右手をスナップさせている。
「俺があのドラゴンをやる。いいな」
「わかった」
「三原、御前は澤田をやれ」
「それでいいんだな」
「ああ。御前等」
草加は今度は海堂と長田に声をかけた。
「まだやれるんならいいが」
「おい、冗談言うんじゃねえよ」
海堂が偽悪的にそれに返してきた」
「まだまだやれるっちゅうんだよ」
「私だって。まだ」
「そうか、悪いがフォローはできないぜ」
「必要ないぜ」
海堂はまた返す。
「俺はジェイをやる」
「私は」
長田の相手は決まっていた。きっと影山を見据える。
「一人しかいないわ」
「あら、お嬢ちゃんなのね」
「そうよ。あの時の借り」
声が怒りで燃えていた。普段の長田とは全く違っている。
「返させてもらうわ」
「いいわ。じゃあ相手をしてあげるわ」
「そして俺達だけじゃない」
乾はここで影山に言った。
「何が?」
「見ろ」
ラッキーグローバーから見て前を指差す。そこに二人のライダーが来ていた。
「変身!」
葦原はバイクに乗りながら変身する。そしてエクシードギルスになって彼等の前にやって来た。
「なっ、別のライダーも」
「俺もいる」
津上は既にバイクから降りていた。そして変身に入る。
左腰辺りで両腕をクロスさせ右腕を前へ伸す。それから伸ばした右腕を引き寄せる。流れるような動きであった。
腰にベルトが出て来る。その間に右腕をゆっくり前方へ伸ばす。そして言う。
「変身!」
叫ぶと同時に光に包まれた。そして彼はアギトとなったのであった。
これで二人。しかしまだライダーはいた。
機械のライダーが姿を現わした。G3Xである。これで三人のライダーが揃った。
「いいわね、役者が揃って」
ロブスターオルフェノクは彼等を見ても何も動じてはいなかった。彼等を前にしても悠然と笑っている。
「じゃあこちらは」
「何っ!?」
乾は影山のその声を聞いて声をあげる。
「そうよ。こっちにも切り札があるのよ」
「切り札だと!?」
津上がそれを聞いて影山を見据える。
「そうよ。レオ君」
影山が名前を言うとラッキーグローバーの後ろから一人の若い男が姿を現わした。筋骨隆々とした逞しい身体の美男子であった。
「誰だ、こいつは」
「いや、俺も知らない」
乾が葦原に答える。
「はじめて見る奴だ」
「どっちにしろオルフェノクなのは間違いない」
「そうよ。わかるのね、やっぱり」
影山は草加の言葉に頷いてきた。
「御前等の仲間でそれ以外にあるのかな」
「ふふふ。確かにね」
「しかしそれだけじゃないんだよ」
北崎が笑ってきた。
「彼は僕達とは違うまた特別な存在なんだから」
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