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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第150話:邂逅と追跡と
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…カリオストロが近くまで接近し、錬金術を乗せた拳を彼の体に叩き込んできた。
「貰いッ!」
「ぐふっ?!」
常人のそれを遥かに超える力で殴り飛ばされ、内臓が潰れるかと思う程の激痛を感じながら壁に叩き付けられるガルド。衝撃で槍が彼の手を離れ、床に蹲る彼の前に最後の女性……サンジェルマンが近付き、冷たい目で見下ろしてきた。
「ここまでのようね。観念しなさい」
「はっ、はっ……観念したら、見逃してくれるのか?」
「それはできない相談ね」
「じゃあ、この話は無しだな」
〈ライト、プリーズ〉
蹲りながら指輪を取り換えていたガルドが放った魔法により、束の間倉庫の中は眩い光に包まれる。目を開ける事も困難なほどの光量に、3人は堪らず顔を手で覆い視界を閉ざした。
瞼の向こうから感じる光が消えたのを感じて目を開けば、先程までそこにいた筈のガルドの姿が無くなっている。まんまと逃げられた事に、カリオストロは獰猛な笑みを浮かべながら手に錬金術を発動させようとした。
「逃がすと思って……!」
「待ちなさい、カリオストロ」
猛るカリオストロをサンジェルマンが宥めると、近くにある彫像へと近付いていった。
「実験には丁度いい。ついでに、大統領閣下の願いも叶えましょう」
サンジェルマンは彫像の前に立つと、元・大統領達の体が崩壊して出来た光の粒子を集めた珠を取り出しそれを彫像に近付けた。
「生贄より抽出されたエネルギーに、荒魂の概念を付与させる」
するとどうした事か、彼女の前にある蛇の様な彫像そっくりの蛇が光の珠から飛び出した。
地下でそんな事が行われているとは露知らず、何とか逃げ出したガルドはダメージが残り痛む腹を押さえながらも何とかオペラハウスからの脱出に成功した。
「はぁ、はぁ……くそ!? 結構効いたな……」
この威力は変身していてもきつかったかもしれない。そんな事を考えながら外に出ると、先に外に出ていた筈の朔也とあおいが彼に手を貸し停めておいた車まで引きずる様に連れていた。
「ガルド、大丈夫かッ!?」
「しっかり、もう大丈夫よ!」
「サクヤ、アオイ? お前ら、先に逃げたんじゃ……」
「他の人達は先に行ったわ」
「後は俺達だけだ。さぁ逃げるぞ!」
本当は2人も先に逃げるべきだったのだが、錬金術師3人を相手にガルド1人残すのは危険すぎる。それに朔也には自分のミスで彼を危険に晒してしまったと言う負い目があったので、その罪滅ぼしの意味も込めてこうして危険を承知で残っていたのだ。
義理堅いと言うか、ともすれば向こう見ずとも捉えられかねない2人に、しかしガルドは笑みを浮かべずにはいられなかった。
「すまない、助かった」
「礼を言うのはこっちだ。さっきは悪
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