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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第150話:邂逅と追跡と
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ない物を隠していて、それがこの国だけでなく世界の命運に左右するような何かであった場合取り返しがつかなくなる。
その事を理解できてしまったガルドは、肩を竦めて小さく息を吐くと足音を立てないように気を付けながら先行。あおい達がそれに続いた。
「ちょっと!?」
1人状況の危険性を一番感じていた朔也が抗議の声を上げるが、今回は護衛にガルドも居るからという事で自分を納得させその後に続く。
隠し通路の先にあったのは倉庫のような場所であった。中には棚などに美術品や高価そうなものが詰め込まれている。どうやら隠し財宝的な物のようだ。もし国に何かあっても、この財宝を元手に再起するつもりだったのだろう。
尤も、その当の本人が既にこの世から消えてしまった今、これら美術品がその役目を務める事は無くなってしまった訳だが。
3人はそれら周囲の美術品等には目もくれず、奥にある布を被せられた何かに一直線に向かって行った。
男装の女性がそれに被せられた布を取り払うと、そこにあったのは中に人型の何かが入った琥珀の様な結晶だった。あおいとガルドがその結晶の中にある人形の様な物を双眼鏡で観察する。
――あれは……何だ?――
初めて見る筈の物なのだが、同時にどこかに既視感を覚える。あれと似た物を見たことがあるかのようだ。
さて一体何処での話だったか……そんな事を考えていたその時、室内にけたたましいブザーの音が鳴り響いた。
「あ……!?」
「ッ! チィッ!」
〈コネクト、プリーズ〉
音の発信源は朔也の持つノートPCだ。どうやら何時の間にか結界が切れるかして、外部との通信が復活。スキャン状態にしていた彼のノートPCが、スキャンを完了した事を報せるブザーを鳴らしてしまったようだ。
この状況を誤魔化す事など不可能。ガルドは咄嗟に前に出ると、キャスターガンランスを取り出し3人に向けて砲撃をお見舞いした。
同時に朔也達に後退を促す。
「下がれッ! 俺が時間を稼ぐッ!」
「ガルド、悪い……俺……!?」
「藤尭君、そう言うのは後ッ! 撤収準備ッ!」
ガルドを殿に、急いで階段を駆け上がり外へと出る潜入チーム。
一方3人はガルドからの砲撃を、手を翳して展開した障壁で防いでいた。幾何学模様を描きながら展開されたその障壁に、ガルドは見覚えがあった。
「その障壁、貴様ら錬金術師かッ!」
「ご名答♪ そう言うアンタは魔法使いね?」
「だったら何だ?」
「フンッ、野蛮な魔法使い風情が……調子に乗らないでほしいワケダッ!」
徐にぬいぐるみを抱えた少女……プレラーティが手を翳すと、錬金術の攻撃が飛んできた。
「くっ!?」
飛んできた錬金術による攻撃をガルドは槍で弾く。その隙に青髪の女性…
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