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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第150話:邂逅と追跡と
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い。黒いカラスは確かに見つけ辛いが、白鳥の群れの中に居ればすぐに見つかるのだ。
高すぎる隠蔽も時には命取りとなる。
しかし彼らの話を聞く限りだと、ここは彼らのシェルター的な価値しかないように思える。であるならば、さっさと彼らを拘束してしまおうかとガルドが身構えたその時、ホール内に第3者の声が響き渡った。
「――――この地こそが一番安全なのだッ!」
「つまり、本当に守るべき物はここに隠されている」
「ッ、何者だッ!?」
声のした方を見れば、ホールのサイドに存在する大きな窓に3人の女性の姿があった。1人は白髪の男装、1人はカエルのぬいぐるみを抱えた少女、そしてもう1人は豊満な肢体を薄い衣服だけで包んだ扇情的な姿の女性だ。
ガルドは3人を即座に双眼鏡で見て、その容姿を朔也のPCに送信した。
「どうだ? あの3人の事、何か分かるか?」
「……ダメだ。この中にあるだけのデータじゃ、何も出てこない」
「今は観察するだけに留めましょう」
「それが良いな。アイツら、只者じゃなさそうだ」
ああ言うちょっと演出っぽい登場の仕方をする輩は、相応の実力者かただの目立ちたがりの馬鹿と相場は決まっている。そしてガルドは、あの3人からただならぬ雰囲気を感じた。直感的にあの3人は前者であると感じ、この場は静観するに留め息を潜める事を選択した。
それは正しい判断だったかもしれない。大統領他バルベルデの高官達と幾つか言葉を交わした3人の女性が突然歌い出した。
歌の存在に奇妙な馴染みを持つガルドが事の経緯を見守っていると、歌い終わりと同時に大統領達が体を掻き毟りながら光の粒子となって体を崩壊させた。
「あれは……!?」
苦しみ、だが僅かに恍惚そうな表情を浮かべて体を崩壊させた大統領達。数秒前まで人だった粒子は男装の女性が掲げた手の中に集まり、光り輝く珠を形成した。
「七万三千七百八十八……」
男装の女性が手の中に納まった光の珠を見つめながら膨大な数の数字を呟く。その数字が何を意味しているのか? ガルドはちょっと想像してみて、その答えに仮説を立てて嫌なものを感じそれ以上考える事を止めた。
目の前で行われた事にガルド達が戦慄していると、3人の女性はホールの床にある隠し通路から地下へと入っていった。ガルドは目線であおいにどうするか指示を仰ぐ。正直、これはこの場に居る面子だけの手に負える域を超えているように思えたのだ。
これ以上の深追いはリスクが高い。そう思って目線で問い掛ければ、あおいは一つ頷いて地下への隠し通路を見る。どうやらこのまま調査を続行するらしい。
――やれやれ……――
確かにここまで来て、あの3人の目的も何も調べず引き下がるのはある意味危険だ。もし彼女らが何かとんでも
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