第十五話 道教の神々その一
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第十五話 道教の神々
今度は西遊記の神々だった、その中の十二の干支の神々との決戦を終えてだった、リーはこんなことを言った。
「いや、今度は一柱ずつやったな」
「当然だ」
「干支は一年に一柱ではないか」
「では我等もだ」
「一柱ずつ勝負を仕掛ける」
「そうして試練を与える」
神々はリーに答えて言ってきた。
「そうしたものだ」
「そこが四霊獣とは違う」
「我等はそうして戦う」
「一柱ずつな」
「それが我等の戦い方だ」
「そうか、しかし一柱ずつでもな」
それでもとだ、リーは戦いを終えて言った、見れば十人共結構以上に傷付いていて疲労もかなりのものだ。
「十二柱もおるとな」
「大変だったな」
「かなり苦労したな」
「そうして戦ったな」
「ほんまな。強かった」
リー自身満身創痍の状態で答えた。
「あと一歩でどうなったか」
「だが汝等は勝った」
「そのことは事実だ」
「よくぞ我等に勝った」
「そのこと褒めてつかわず」
「おおきにやな」
その返事を聞いてだ、リーは言った。
「この場合言うことは」
「そうなるな」
「確かに見事だった」
「よく戦った」
「では先に行くのだ」
「身体を休めたうえでな」
「そうさせてもらうわ」
リーは一行を代表して神々に応えた、そうしてだった。
一行はまずはすぐ下の階にまで降りてそこにある宿屋において馳走と酒で勝利を祝った、その時に。
桂花陳酒を飲みながらだった、綾乃はリーに言った。
「中国の神様も多いね」
「めっちゃ多いな」
メルヴィルが綾乃に応えた、彼は杏酒をロックで飲んでいる。
「言われてみれば」
「ほんまそやね」
綾乃は桂花陳酒をストレートでどんどん飲みつつ応えた。
「日本の神様も多いけど」
「中国の神様も多いな」
「そやね、人も神様になるし」
「干支もお星さんもな」
「神様になるから」
「ほんま多いな」
「そやね」
桂花陳酒の後はだ、綾乃は蒸し餃子を食べつつ応えた。
「そのことを実感したわ」
「それな」
羅は二人の話を聴きつつライチ酒を飲みながら応えた、彼もロックである。見れば綾乃以外はロックで飲んでいる。
「実は道教はな」
「そうした宗教やったね」
「そや、もう何でもな」
それこそというのだ。
「その中に入れる」
「そうした宗教で」
「そもそも陰陽五行とか太平道とか五斗米道とか」
「そういうのを入れていって」
「仙人の思想も老荘思想も入ってな」
「老荘思想が一番大きいね」
「ああ、それで老子さんは凄い位が高いんや」
道教の中ではというのだ。
「天帝かそれ以上のな」
「神様か」
「そこまで位が高くて」
そしてというのだ。
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