第十二章
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「彼は戦う」
「命を賭けてか」
「彼もまた仮面ライダーだからな」
戦いつつ鋭い声で言うのだった。
「そうする」
「そしてそれは」
「ソフィアさんもだな」
ジュウガはブレイズに言葉を返した。
「あの人もいざとなればだ」
「はい、そうされます」
変身して戦うというのだ。
「必ず」
「そうだな、だがだ」
「ソフィア様も門田さんもですか」
「そうする必要はない、まずは陣形を整える」
そうするというのだ。
「そして守りに徹する」
「そうして戦いますか」
「互いに連携してな、敵は前と左右から来ているが」
ギフジュニア戦闘員達はそうしていた。
「それに対して我々は半円状に陣を敷いてだ」
「戦うんですね」
「そうだ、そして守って戦い敵に対していれば」
デモンズに応えつつさらに言った。
「彼等が戻って来る」
「神山さんとバイスさんですか」
「もう一人だ」
ジュウガの言葉は確信を持ったものだった。
「来る」
「もう一人ですか」
「そうだ、もう一人だ」
まさにというのだ。
「来る」
「その人はまさか」
「そのまさかだ」
ジュウガに強い声で答えた。
「その彼はな」
「そんな筈がないですが」
「そうですよ、流石にないです」
オーバーデモンズも言ってきた、そう言いつつもライダー達はジュウガの作戦通り半円型の陣形を敷いてそのうえで守りを固め敵の大群との戦いに入っている。
「それは」
「そう思うな」
「流石に」
「普通ではない」
ジュウガはこうも言った。
「有り得ないことだ、だが」
「それでもですか」
「それは人間の考えの中でのことだ」
「俺達のですか」
「人間の考えなぞ知れている」
自ら戦いつつ冷静に言うのだった。
「運命はそれを超える」
「人間の考えを」
「彼もまた仮面ライダー、仮面ライダーは必要とされるなら何度でも蘇るのだ」
「何度もですか」
「かつてこの世に存在していた偉大な賢者の言葉だ」
声には偽りも誇大もなかった、ただひたすらだ。
運命、彼が見据えているそれがある言葉だった。彼は今はそれを見てそのうえで仲間達に語るのだった。
「その言葉通りにだ」
「あの人はですか」
「ここに来る」
オーバーデモンズの隣で敵を倒しての言葉だった。
「そしてだ」
「俺達の戦力は」
「敵を凌駕する、今は五分と五分だが」
そうした戦局だがというのだ。
「変わる、弱気になればそうした言葉も忘れるか」
「狩崎さんもですか」
「私もまだまだだ、ダディに笑われるな」
デモンズにも応えた。
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