第五章
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。じっと向こう側を見ている。
「乾、三原」
そちらを見たまま二人に声をかけてきた。
「手出しはするなよ。いいな」
「しかし本当に木場さんが」
啓太郎はまだ話を把握できてはいなかった。驚いたままで言う。
「生きているなんて」
「いや、あいつが生きているんだ」
しかし乾が言う。
「木場だって生きていても不思議じゃない」
「けれどそうだったら」
三原は暗い顔で述べる。
「オルフェノクの王も」
「そう、オルフェノクの王だって復活してるよ」
向こう側の暗がりから声がしてきた。あの懐かしい声であった。
「ロブスターオルフェノクによってね」
「それで御前はまた俺達と戦うっていうのかな」
草加はその声の方を見据えて問うた。
「木場、いるんだな」
「ああ」
木場が姿を現わした。暗闇の中からすうっと出て来た。
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