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雨が降ってた
第二章

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 そして暫く経って私は出勤した時に同僚に話した。
「起きたら雨上がりだったのよ」
「そうだったの」
「よかったわ」
「いや、あんた雨嫌いって言ってたでしょ」
「朝起きた時はいいのよ」
「そうなの」
「夜のうちに降ったら」 
 つまり寝ている時にだ。
「もうね」
「それでなのね」
「いいのよ」
「そうなのね」
「ええ、それで起きた時にね」 
 まさにその時にだ。
「地面やアスファルトが濡れていてそこに朝の日差しがあったら」
「余計にいいの」
「そうなの」
 彼女に笑って話した。
「本当にね」
「つまり雨に遭うのだけが嫌なのね」
「そうなの、そうでないなら見ていてもね」 
 それでもだ。
「いいのよ」
「そういうことね」
「そうなの、それで今朝はいいもの見られたから」
「気分がいいのね」
「そうなのよ」
 ここでも笑顔で話した。
「わかってくれたかしら」
「それならね、それじゃあ今日も頑張りましょう」
「今日も色々あるしね」
「だからね、頑張っていきましょう」
「それじゃあね」
 二人で話してだった。
 私は同僚と一緒に仕事をした、この日は自宅に帰るまで雨は降らなかった。だが夜になって雨が降ってだった。
 お風呂上がりのビールを楽しみながらこれも風情があると思った、この時のビールは本当に美味しかった。


雨が降ってた   完


                    2022・10・26
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