第81話 絆を深める
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です」
「ミシュラム……面白そう、いつかそっちにも行ってみたいわね」
アリサとエマとティオは仲良くなったらしく温泉のトークをしていた。というかエマの住んでいた里って温泉があるのか、俺も行ってみたいな。
「エマの里ってもしかしてユミルって所?」
「いえ違いますが……そこは何処でしょうか?」
「ユミル?懐かしいわね、私が小さいころに行ったのってまさにそこよ。フィーも行ったことあるの?」
「ううん、わたしは行ったことないけどユンお爺ちゃんが良い温泉があるって言ってたから」
フィーの質問にエマとアリサはそれぞれ違う反応をみせた。偶然にもアリサが話していた旅行に行った場所だったみたいだ。
「ユンお爺ちゃんってフィーの祖父の事?」
「本当のお爺ちゃんじゃない、リィンの剣の師匠でわたしも教えを受けた事があるの。いつもお小遣いくれる良い人だよ」
「あの人フィーに甘すぎるからな……」
アリサの質問にフィーがそう答えた。西風の旅団の団員達に負けないくらいフィーに甘いんだよな、老師は……
「でもお爺ちゃんか。私も最近お爺様に会っていないし何だか懐かしくなっちゃったわね〜」
「アリサのお爺さんってラインフォルト社の元会長であるグエン氏の事か?」
「えっ、お爺様の事を知ってるの?」
「直接会ったことはないけど名前は知ってるよ、有名人だしな」
アリサの祖父であるグエン・ラインフォルトはあのG・シュミット博士とも親交を持っており導力鉄道や様々な兵器など多くの発明に携わってきた人だ。
「もしかしてリィンも私みたいに技術系のお仕事をしてるの?それともリベールにいるから遊撃士なのかしら?」
「どっちでもないよ、俺は猟兵だ」
「猟兵?」
俺がそう言うとアリサとエマは首を傾げた。まあ猟兵を知らない人もいるか……
「戦場を渡り歩く傭兵の中でも特に強い集団の事だと思ってくれればいいよ。俺達が所属している猟兵団はラインフォルト社からも依頼を受けるんだ」
「だからお母様の事を知っていたのね。でも私、貴方達とは一回も会ったことないわよ?」
「そりゃしょっちゅう行ってるわけじゃないしな。そもそもイリーナ会長と依頼のやり取りしてるのは団長だし俺は2回会ったくらいだよ」
「ふーん、よく分からないけどお母様が依頼するならそれだけ凄い組織って事なのね」
まあイリーナさんは優秀な人物だし娘であるアリサもそれは分かっているから彼女が依頼する俺達の団が凄い組織だと思ってくれたみたいだ。
あんまり褒められた組織じゃないんだけど褒められると嬉しくなってしまうな。
「……アリサってイリーナって人の事嫌いなの?」
「えっ?」
「お、おいフィー……」
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