第81話 絆を深める
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いな。
「しかしリィン、鬼の力は以前も見たがあれは禍々しい力だ。本来力とは善悪のない純粋なものだがアレに関してはお前に悪い影響を与えるだろう、まるでお前ではない別の存在が生みだした力……」
「別の存在……」
俺は以前ラッセル博士から鬼の力の元は俺の心臓から出ていると言われたことを思い出して胸の傷に触った。
「アレを使うなとは言わんがあまり過信しすぎてもいかんぞ」
「分かりました」
ジンさんからのアドバイスを俺は真摯に受け止めた。
「……俺も異能の力があれば妹を守れたのかもしれないな」
「アガットさん、今何か言いましたか?」
「はっ、なにも言ってねえよ。俺はもう上がる」
アガットさんはそう言って外風呂を後にした。何かつぶやいたような気がしたんだけど気のせいだったみたいだな。
その後またオリビエさんが変な事をしようとしたので拳骨して気絶させた。ジンさんが彼を持って行ってくれたので今は一人で温泉に入っている。
「俺もそろそろ上がろうかな……」
そう思って立ち上がると女湯の方から誰かが入ってきた。
「あっ、やっぱりリィンの気配だ」
「流石だな、フィー。私ではそんなことは分からないぞ」
「フィー、ラウラ、今来たのかい?」
入ってきたのはフィーとラウラだった。相変わらずラウラは良いスタイルをしているな、湯着の上からでも分かってしまうくらいだ。数年後にはもっと魅力的な女性になるだろう。
そんな魅力的な女性を恋人に出来たのか、俺は……ふふっ、なんか嬉しくなってきたよ。
「わたしにはそういう目を向けないんだ」
「えっ?」
気が付くとフィーが不満そうに頬を膨らませていた。
「いや別にフィーが魅力ないなんて思ってないし……」
「ふーん、そう言う割にはラウラばっかり見てるじゃん。変態」
「うぐっ……」
しまった、体型を気にしているフィーの前で同じ恋人とはいえ違う女性に見惚れていたら面白くもないよな。
「フィー、ごめん。フィーだって魅力的な女の子だよ。数年後にはラウラと同じくらい素敵な女性に成長するさ」
「……ん、今日は許してあげる」
ハグをして頭を撫でながらキスをして謝るとフィーは許してくれた。
「そなた、なんだかルトガー殿が言うようなセリフを言いだしたな」
「そうかな、もう二人は俺のモノだし遠慮しなくてもいいかなって思っただけだけど……」
「馬鹿者、そう言う事を恥ずかしげもなく言うな……」
ラウラはそう言うが嬉しそうな顔をしている。今までさんざん待たせたからな、これからは攻めていくスタイルで行こうと思ったんだ。
「ところで二人だ
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