暁 〜小説投稿サイト〜
冥王来訪
第二部 1978年
影の政府
賊徒の末路 その1
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ってからでも遅くはありません」
一旦鎧衣は、顔をほころばせると、昂然と笑い、
「いやはや、この鎧衣としたことが……。
砂漠の熱さで、つい冷静さを欠いておりましたわ。
暑気払いに、ウイスキーでも一杯ひっかけたいものですな」
といつもの如く、諧謔(かいぎゃく)(ろう)した。
白銀もそれに合わせるようにして、持ち前の明るさで、
「じゃあ僕は、キンキンに冷えたバドワイザーで……」とその場を和ませる冗談を言う。

ヘリの機長は、正面を向きながら、後ろから聞こえた彼らの冗談にこう応じた。
「米海軍の運営する当機では、アルコールの提供はご遠慮いただいております。
その代わりに、アイスクリンとコカ・コーラについては母艦到着後、何時でもお届けに参ります」
機内は、男たちの笑い声に包まれた。
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