第八幕その二
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「そのお魚は魚拓にしてだね」
「また返すのよ」
小川にというのです。
「今回はね」
「食べる為じゃなくてね」
「釣ったお魚がどんなのだったかをね」
このことをというのです。
「記録に残しておくのよ」
「それが魚拓だね」
「そうなの、じゃあどんどんね」
「釣ってね」
「皆どんなお魚をどれだけ釣ったか」
「見ていきましょう」
「それではね」
「今回はお魚でなくてもいいわよ」
オズマも釣っています、その上で言うのでした。
「蟹でも何でもね」
「小川にいるお魚ならだね」
「そう、何でもね」
こうジャックに言うのでした。
「いいのよ」
「そうなんだね」
「だからね」
「どんどん釣っていっていいんだね」
「そうしていきましょう」
「それではね」
「あっ、大きな生きものがいるわ」
ナターシャは釣りをしながら川の中を見て言いました。
「一メートル位の」
「あれは山椒魚だね」
神宝がすぐに言いました、勿論この子達も釣りをしています。
「オオサンショウウオだよ」
「へえ、この小川にもいるんだ」
ジョージもオオサンショウウオを見て言います、やや濃い茶色で頭が丸い四本足に長い尻尾を持っている生きものです。
「そうなんだね」
「オズの国は本当に色々な生きものがいるね」
カルロスも見て言いました。
「オオサンショウウオもなんて」
「あれは日本のオオサンショウウオだね」
教授は釣りをしながら見て言いました。
「そうだね」
「日本のなの」
「アメリカにもいてね」
オズマに外の世界のお話をしました。
「同じ仲間だけれど」
「それでもなの」
「外見の細かいところや大きさが違うんだ」
「そうなのね」
「それであのサンショウウオはだよ」
「日本のオオサンショウウオなのね」
「そうだよ、ここにもいるんだね」
「ここでははじめて見たわ」
オズマは教授に言いました。
「本当に」
「そうなんだね」
「ここには来たことがあるけれど」
それでもというのです。
「オオサンショウウオもいるのね」
「そうだよ、ではオオサンショウウオを見ながらね」
教授はにこりとして言いました。
「釣りをしていこう」
「それではね」
オズマもにこりとして応えます、そうして魚拓を取っていってその中で蟹や山椒魚もそうしていってでした。
皆沢山のお魚を釣ってその後は靴と靴下を脱いでです。
川に入りました、すると恵梨香はすぐに言いました。
「お水が冷たくてね」
「気持ちいいんだ」
「ええ、とてもね」
ジャックに笑顔で応えます。
「本当にね」
「そうなんだね、僕はね」
「暑さ寒さを感じないから」
「そうした身体でね」
それでというのです。
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