第80話 鬼気解放
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ターは後方に大きくジャンプしてそれを回避する。
「リィン!大丈夫!?」
「フィー……なのか?」
「しっかりして!今薬を飲ませるから!」
フィーが俺の頭を抱き上げて薬を飲ませてくれた。
「フィーさん!」
「クローゼ、リィンをお願い!」
「分かりました!」
すると他のメンバーたちも駆けつけてくれた。みんな無事だったんだな……
「ほう、お前ら特異点を脱出できたのか。予想より早かったな」
「はっ、あんな程度俺達にはなんてことなかったぜ」
「リィンの仇、討たせてもらおう」
アガットさんやラウラ、それにエステル達は俺の前に出て武器を構えた。
「覚悟しなさい!とっつかまえてやるわ!」
「はっ、小娘が舐めてんじゃねえぞ。負傷してるとはいえそれはお前らも同じこと……全員纏めて相手をしてやる」
「ならまずは俺の相手をしてもらおうか」
「ッ!」
その言葉と同時に何者かがヴァルターに向かっていった。その人物はヴァルターに飛び蹴りを放ち奴を後退させる。
「どうやら間に合ったようだな」
「ジン……さん?」
それはかつて俺達の力になってくれたカルバート共和国の遊撃士、ジン・ヴァセックだった。
「リィン、よくコイツを相手に耐えたな。後は俺達に任せろ」
「ありがとう……ございます」
ジンさんほどの達人が加勢してくれるなんて心強い……俺は安心して気を失った。
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side:フィー
「リィン!……気を失っただけか、良かった」
わたしは気を失ったリィンを見て一瞬驚くが少なくとも命に別状はなかったようなので安堵の溜息を吐いた。
「ククク……レーヴェの報告にあったカルバート共和国のA級遊撃士……ジン、てめぇの事だったのか」
「まあそういうことだ。まさかこんな場所であんたと再会するとはな……ヴァルター」
ジンはサングラスの男……ヴァルターを睨みそう言い放った。もしかして二人って知り合いなのかな?
「いつから『結社』なんぞに足を突っ込んでいやがるんだ?」
「あの出来事の後さ。どこかで見ていたのか直ぐにスカウトが来てな、話を聞いて面白そうだったので入っただけさ」
「馬鹿な事を……」
そう言って笑うヴァルターをさらに強い目で睨みつけるジン……この二人、唯の知り合いじゃないね。なにか因縁じみたモノを感じるよ。
「あんた、自分が一体何をしてるのか分かってるのか!?そんなんじゃ師父はいつまでたっても浮かばれ……」
「おいおい、綺麗事を抜かすなよ」
その時だった、さっきまで飄々としていたヴァルターが
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