第80話 鬼気解放
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な」
ツァイス各地でヴァルターの姿を見たと言う証言が多かったのはこいつがわざとそうしていたからだ。俺達がここに来るように仕向けていたんだな。
「お前も分かってんだろう?今のままじゃ俺には勝てねぇってよ……なのになぜ使わない?出し惜しみするようなもんでもねえだろう」
「……お前には関係ないだろう」
俺がそう言うとヴァルターは溜息を吐いた。
「はー、くだらねぇ……こんなんじゃ満足できねえよ。折角良い玩具が見つかったと思ったんだが期待外れか」
「……」
「だが俺は良いことを考えた。お前がその力を俺に向けて使いたくなるようにしてやるよ」
「何をする気だ……」
ヴァルターは二枚の写真を取り出した、そこにはフィーとラウラが写っていた。
「ブルブランから借りたもんだ、この二人お前のコレだろう?こいつらの首を引っこ抜いてお前の前に並べてやれば俺を殺す気になるんじゃ……がっ!?」
ヴァルターが全てを言い切る前に俺は奴の胸に破甲拳を放った。ヴァルターはさっきの俺のように岩壁に激突する。
「フィーとラウラを殺す……?殺すだと……!?」
俺はヴァルターを睨みつけた。
普通なら唯の戯言だと意識しない、だがこの男はそれを本当に実行できる実力を持っている。フィーやラウラどころかエステルや姉弟子、クローゼさんやオリビエさん、アガットさんにティータと全員殺すだろう。
「いいさ、殺し合いがしたいなら俺が付き合ってやる。お前を殺してやる……!!」
手加減して勝てる相手じゃない、俺が殺されればこの男は俺の大切なフィーやラウラ、仲間を殺す。
だったら俺がこの男を殺さないと……!
「鬼気解放!」
鬼の力を解放した俺は太刀を拾いなおして上段から振るった。
「滅・緋空斬!!」
縦に振るわれた燃える飛ぶ斬撃がヴァルターに目掛けて放たれた。ヴァルターは足から衝撃波を繰り出して緋空斬を相殺する。
「ククッ……漸く殺る気になったようだな。そうじゃなくちゃ面白くねぇ」
ヴァルターは全身から闘気を迸らせ構える。なんて威圧感だ……!
「レイザーバレット!」
ヴァルターは足から衝撃波を連続で放ってきた。
「滅・疾風!」
俺は疾風を使い衝撃波を回避しながら奴に斬りかかった。ヴァルターはその一撃を先程ナイフを通さないほど肉体を硬くできる気の硬化で受けたが完全には防げずに血が噴き出した。
「くそっ!切断には至らなかったか!」
「はっはっは!いいじゃねえか!傷を負ったなんて久しぶりだ!」
ヴァルターは怪我などお構いなしに俺に接近すると怒涛の連続攻
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