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八条学園騒動記
第六百九十六話 肉だから合うその一

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                肉だから合う
 ベンと彼の兄弟達は焼肉用の肉とワインを買った、肉は安売りのものをホルモンやレバー、ソーセージも含めて大量に買い。
 ワインはやはり安かったチリのものだった、ルーシーはまずはその肉を見て言った。
「半額のそれもね」
「日本産だね」
「韓国人が見たらね」
 大帝のとだ、兄に話した。
「もうね」
「怒るかもね」
「何で韓国のお肉でなくて」
「韓国のワインじゃないかって」
「そうね」
「そうだね、まあ冷麺も」
 洪童に言われて用意したこちらもだった。
「やっぱりね」
「日本産だしね」
「アイスもね」
 デザートのこちらもというのだ。
「もうワインはチリで」
「他は全部日本産で」
「洪童以外の韓国字が見たら」
 ベンもこう言った。
「これだけでだよ」
「怒るかも知れないわね」
「そうだね、けれどね」
「もうこだわらなくていいわね」
「特にね」 
 こう妹に話した。
「そう言われたし」
「洪童さんに」
「そもそもワインは」
 この酒の話もした。
「韓国では近代になるまでは」
「馴染みのないお酒なのよね」
 クララが言ってきた。
「中国では多少飲まれていても」
「うん、どうしても韓国ではね」
「飲まれてなかったわね」
「日本でもそうだったけれどね」
 今自分達がいる国でもというのだ。
「明治の時西洋の人達が赤ワイン飲んでるのを見て」
「血を飲んでるって思ったのよね」
「それ位だったからね」
「何か鬼が血を飲むのも」
 クララは日本の童話の話もした。
「鬼は実は漂着してきた西域の人で」
「ペルシャとかのね」
「それでワインを知っていて」
「それを造ってね」
 漂着した日本でだ、ペルシャ辺りから中国に来てそして船で海に出て遭難してそうして来たというのだ。
「飲んでいて」
「それを血を飲んでるってね」
「思ったらしいね」
「日本の鬼の外見も」
「そのまま昔の白人だよね」
「赤くてね」
 その肌がだ。
「大柄で毛深くて」
「髪の毛が縮れていてね」
「そのままよね」
 まさにというのだ。
「どう見ても」
「そう言われてるしね」
「それで日本でも馴染みがなくて」
「韓国でもね」
 この国でもというのだ。
「ずっとね」
「そうだったわね」
「だからね」 
 それでというのだ。
「こうしてね」
「焼肉と一緒も」
「近現代以降だよ」
 この時代からというのだ。
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