第十四話 白波五人男その七
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「倒すで」
「そうするな」
「まずは一柱、そしてや」
「また一柱やな」
「倒していって」
そしてというのだ。
「徐々にな」
「五人男全員をやな」
「倒す、ええな」
「ほなな」
「我慢の時は終わった」
今度はだった、リーは。
神船を空母の形にさせ艦載機を次から次に出して五人男のうちまずは日本駄右衛門を攻めた、仲間達も連携してだった。
綾乃とアレンカール、シェリルと芥川がそれぞれ弁天、忠信、赤星、南郷を攻め残る者がリーに続いてだった。
まずは五人男の棟梁である彼を攻めてそれからだった。
弁天、忠信、赤星、南郷と倒していった、その南郷を倒してだった。
綾乃は大蛇の背でふう、と一息ついてから述べた。
「いや、大蛇の吐く息まで防ぐなんてな」
「凄い傘や」
「流石五人男やった」
「名うての盗賊集団の頭分の方々や」
「ほんまやね」
綾乃は大蛇の八つの頭に応えた。
「強敵やったわ」
「ああ、やっと勝った」
「そんな風やったな」
「この度もな」
「ほんまな。けれど勝ったさかい」
それでとだ、綾乃はほっとした顔でこうも言った。
「先に進めるわ」
「よくやった」
赤星が微笑んで応えてきた。
「褒める、では先にな」
「進んでええんですね」
「ああ、わし等をよく倒したな」
赤星は微笑みのままこうも言った。
「見事な連携だった」
「全くだ、五人いれば五人の戦があって」
忠信も言ってきた。
「十人いれば十人の戦があるな」
「そのこと意識して戦ってます」
「それでいい、わし等は五人男」
忠信は自分達のことを言ってきた。
「だからな」
「五柱で、ですね」
「今はいつも一緒にいてな」
そうしてというのだ。
「そのうえで息を合わせてな」
「戦ってるからな」
南郷も言ってきた。
「そのおいら達に勝とうと思ったらな」
「こっちもですね」
「連携しねえとな」
そうしてというのだ。
「勝てねえってことだ、それが出来たからな」
「そやからですね」
「おめえ等は先に進めるんだ」
自分達に勝ってというのだ。
「さらにな、じゃあ先の神様仏様達もな」
「倒していくことですね」
「ああ、頑張りなよ」
「わかりました」
綾乃は南郷にも笑顔で応えた、そうしてだった。
一行は一旦宿屋に戻り身体を清め宴の場を持った、それが終わってから一泊しあらためて先に進んだ。
その中でだ、シェリルはこんなことを言った。
「盗賊やのに盗賊らしからんかったな」
「ああ、けれどな」
芥川が応えて話した。
「ちゃんと通しの上演やとな」
「盗賊らしいことしてるか」
「金盗んだり呉服屋で一芝居売ってな」
そのうえでというのだ。
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