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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第79話 痩せ狼
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トはクローゼとオリビエに確認を取ると二人の証言はわたし達が見た魔獣と一致していた。エステルはここがアイツの住処なら待っていれば帰ってくるんじゃないかと言う。


「でもあの魔獣は知能が高そうですので私達がいると分かれば降りてこないでしょうね」
「うん、何とかしてあの魔獣を飛べないようにしないと……」


 クローゼとティータの言う通りここで待ち伏せても空に逃げられたら意味はないね。


「そうだ、携帯料理を使って気を逸らせばいいんじゃないかな?その隙にあの羽を攻撃して飛べなくするの!」
「そんなに上手くいくかな?」
「だがこのままなにもしないよりはいいだろう、試してみよう」


 エステルの作戦にわたしは上手くいくのかと思ったけどラウラの言う通り何もしないよりはいいだろう、わたし達は携帯していた料理を奴の住処に置くことにした。


「ここが奴の住処だね」


 アネラスの案内でわたし達は浮島の中心にある崖の上に来ていた。身を隠せる場所も多いし待ち伏せにはちょうどいいかもね。


「よいしょっと」
「フィー、何をしてるの?」
「アイツの匂いを付けてるの。そうすれば隠れていてもばれにくくなるから」


 わたしは奴の寝床で寝転がってアイツの匂いを体に付着させた。これは一人で生きていたころに覚えたサバイバル技術だよ。魔獣は匂いに敏感なタイプも多いからこうしておくだけでも見つかる可能性は大きく下がる。


 獣臭いけど我慢だ、終わったらエルモ温泉に入ろっと。


 他のメンバーも同じように体に匂いを付けてその後に餌になる料理を置いていく。


「あっ、フィーの料理知らないレシピね」
「ん、これはあの料理を独自に改良してみたの。帝国ではこういうのが流行ってるよ」
「わぁ!ラウラさんの料理美味しそうですね」
「ふふっ、私の故郷レグラムの伝統料理を参考にこのレシピをアレンジして作ったのだ。今度ティータにも作ってあげよう」
「なるほど、今あるレシピを元に別の料理の調理法を加えるのですね。王家に伝わるあの料理をこの料理にいかせば……」
「今度皆で色々試してみようよ!」
「お前らな……緊張感を持てよ」


 ガールズトークをするわたし達にアガットが呆れたように呟いた。



「さて、後は奴が来るのを待つだけだね……」


 わたし達は物陰に隠れてあの魔獣が帰ってくるのを待った。すると空からあの魔獣が下りてきてわたし達のおいた料理に興味を示していた。


 こうしてみると鳥に似てるけど腕とか獣みたいに逞しいね、爬虫類系の魔獣の要素も強いみたい。


「警戒していますね……」
「うん……」


 クローゼの言う通りアイツは警戒していた。でも辺りを見渡して何
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