第78話 灼熱の洞窟
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岩にドボンなんて絶対嫌だからね。
「……フィー、後ろから何か迫ってきていないか?」
「えっ、後ろには特に何の気配も感じないけど……」
「そうか。何か鳴き声のような物が聞こえたのだが気のせいか……」
「……ッ!上から何か来る!」
ラウラの指摘に私は集中して気配を探る、すると上から何かが迫っているのを感じて咄嗟に叫んだ。
するとわたし達の周辺に炎の雨が降り注いだ。足場のいくつかに命中して粉々に打ち砕いてしまう。
「なに!?何が起きたの!?」
「上だよ!」
エステルの疑問にわたしはそう叫んだ。上を見ると体が炎に包まれた大きな鳥が炎を穿いているのが見えた。
「ちょ、ちょっと!あんな高い所から狙い打ってくるなんて反則よ!」
「んなこと魔獣に言ってもしょうがねえだろうが!さっさと走れ!」
エステルは魔獣にそう言うがアガットの言う通り魔獣に言っても意味はない、魔獣はエステルをあざ笑うかのように甲高く鳴くと再び炎の雨を降らせてきた。
こんな狭い足場じゃ真面に戦えない、足場を崩されたらおしまいだ。
「お前ら、走れ!」
アガットの叫びと共にわたし達は必至で逃げ出した。
「リィン、無事でいて……!」
ここが想像以上の危険地帯と分かると途端に不安になってきた。わたしはリィンの無事を願いながら魔獣から逃げるのだった。
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