第78話 灼熱の洞窟
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ゼはなぜ自分達をここに連れてきたのかと言うとラウラが結社はわたし達が邪魔をしないようにそうしたんじゃないかと答える。
それを聞いたエステルは早く脱出しないとと慌てて言った。
(……本当にそうかな?)
確かにその可能性もあるけどでもそれならクーデターとか幽霊事件は何のために行ったんだろう?
結社の動きには一貫性がない、もしリベールの壊滅を目論んでいるならあんな派手な事をしていないでさっさと地震を起こせばいいだけじゃ……
(……情報が少なすぎる。今は憶測で考えるよりも仲間と合流して脱出するのが先だね)
わたしは今ここで色々考えても意味は無いと結論して兎に角ここから脱出することを優先することにした。
そこから先に進むと小さな足場がいくつも並んだ地帯に着いた。ここからはこれを飛び移っていかないと先に行けないね。
「うう……ここを進むの?」
「わたし達では進めないですね……」
ティータとクローゼではこの幅を飛び越えるのは無理だろう。
「しかたねぇ、ティータは俺が担いでいく」
「なら私はクローゼ殿をお連れしよう」
アガットとラウラの力自慢に二人を運んでもらうしかないね。ラウラはクローゼをお姫様抱っこしてアガットはティータを担いだ。
「あ、あのアガットさん……」
「なんだ?」
「私もあんな風に抱っこしてほしいかな〜って……」
「はぁ?別にあんな抱き方しなくてもいいだろうが」
「うぅ、でもぉ……」
どうやらティータはお姫様抱っこをしてほしいみたいだけど鈍感なアガットはそれが分からないらしい。
「してあげなさいよ、アガット。別に減るもんじゃないんだから」
「ふざけんな、両手がふさがっちまうだろうが」
「でも片腕だと安定しなくない?万が一ティータを落としたらどうするの?もし魔獣が出てもわたしとエステルで戦えばいいじゃん」
「確かに一理あるな……」
エステルは助け船を出したけどアガットは納得しなかった。わたしも助け船を出してそう言うとティ―タの安全性を優先したのか渋々納得した。
「ほら、これでいいか?」
「あっ、えへへ……」
お姫様抱っこをしてもらったティータは嬉しそうに笑みを浮かべた。初々しくて可愛いね。
「よし、いくぞ!」
先頭をエステル、続いてアガット、ラウラ、そして最後尾にわたしの順で足場を渡っていく。これなら前や後ろから襲われても対処できる。
「ふっ、よっと!なんか楽しいわね、これ」
「おい、下は溶岩なんだぞ?もう少し緊張感を持てや」
「ごめんごめん」
呑気な事を言うエステルにアガットが怒った。まあ気を緩ませて溶
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