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八条学園騒動記
第六百九十五話 何でも飲む国その十一

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「そして料理もな」
「対抗しているんだ」
「ワインもだ」
「それ言ったね」
「そんな風だからな」
 まさにというのだ。
「対抗していてだ」
「韓国産のワインをだね」
「必死に飲む様にな」
 その様にというのだ。
「国を挙げてだ」
「やってるんだ」
「だが」
「だが?」
「日本産のワインは美味いからな」
 連合全体で好評である。
「人気はある」
「そう言ってもなんだ」
「皆口では言っても」
「韓国産のワインを飲むって」
「しかしな」
「日本産も飲んでるんだ」
「ビールも日本酒もでな」
 他の酒もというのだ。
「兎に角な」
「日本産はだね」
「口では言ってもな」
 それでもというのだ。
「これがな」
「飲んでるんだね」
「そうしているのがな」
「実情なんだ」
「美味いからな」 
 日本産の酒はというのだ。
「どれもな」
「それでなんだ」
「日本と何かあると不買運動もするが」
 これは酒だけではない。
「日本製品のな」
「それでもだね」
「大統領が日本製の靴を履いたり公の場でのワインもな」
「日本産とか」
「そうしたこともな」 
 実際にというのだ。
「あるしな」
「日本製品一杯あるんだ」
「周りにな、だからもうな」
「日本のことはだね」
「意識しないでな」
 そうしてというのだ。
「やっていくべきだとな」
「洪童は思うんだね」
「ああ、だから別にベンがな」
 その彼がというのだ。
「焼肉でワインもいいしな」
「韓国産でなくてもだね」
「いい、日本にこだわらないならな」
 洪童自身がというのだ。
「その組み合わせも美味いからでな」
「韓国産のお肉やワインにだね」
「こだわらなくていい、ただ〆はな」
 こちらはというと。
「冷麺そしてデザートもな」
「忘れないことだね」
「俺が言うのはこれ位だ」
 にこりと笑って言った、そしてベンは実際に家族で焼き肉をすることにしたが飲む酒はワインにしたのだった。


何でも飲む国   完


                   2022・12・9
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