第十四話 白波五人男その五
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「やり方はある筈や」
「この世に絶対のもんはない」
「それが絶対や」
「そやからあの傘もやな」
「やり方がある、攻防両方に使えるが」
「それでもか」
「攻撃する時はそれだけでや」
そしてというのだ。
「守る時はな」
「それだけやな」
「両方一度に使えん」
「そやから攻める時はやな」
「守りに使えん」
このことを言うのだった。
「そうしたもんや」
「そやな」
施もそれはと頷いた。
「五人男の傘は」
「そや、しかしな」
「それでもやな」
「一柱やないんや」
「まさに五人男や」
「一柱や二柱が攻めてもな」
「他の柱が守る」
現にそうしている五人男達を見て応えた。
「そうするな」
「五柱で共に力を合わせてな」
そのうえでというのだ。
「戦う、それこそがや」
「五人男の真骨頂やな」
「術もあるしな」
これもというのだ。
「尚更や」
「強いな」
「ああ、五柱一度やとな」
「そやからこの強さやな」
「まさにな、しかしな」
ここでだ、リーは施に強い声で言った。
「無敵か」
「絶対にそれはないな」
「この世に絶対のことはな」
「無敵の存在はないやな」
「一神教の唯一神でもないとや」
それこそというのだ。
「絶対にや」
「無敵やないな」
「五人男も然りや」
「そやな」
「それでや」
だからだというのだ。
「ここはやり方がある」
「知恵が出たな」
「相手は五柱や」
このことからだ、リーは話した。
「それに対してこっちは十人」
「五対十やな」
「戦は数とも言うな」
「まさにうち等の考えやね」
綾乃が笑って応えてきた。
「十星連合の」
「ああ、枢軸との戦は後れを取ったが」
圧倒的な数それに装備を誇ってもだ、彼等は将兵や兵器の数だけでなく星の者のそれでも圧倒的優位にあったのだ。
「しかしな」
「それでもやね」
「やっぱり数はや」
「それだけで大きな力やし」
「ここはな」
「是非やね」
「その数を使って」
「戦うんやね」
「五人が五人男それぞれを攻める」
傘を攻防共に使う彼等にというのだ。
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