第百三十八話 草薙、オロチを封じるのことその一
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。それを漂わせながら刀馬に言っていた。
「刀馬様とはです」
「戦いたくなかったというのか」
「貴方ならば必ず闇の王になられましたから」
だからだとだ。彼はその無気味な笑みで彼に言うのだった。
「ですから。まことに残念です」
「即ちそれはだ」
闇の王になる、それがどういうことかとだ。刀馬は己の紅の刃を手に言った。
「貴様の傀儡になるということだな」
「はて。そうなるというのですか」
「そうだ。貴様はだ」
そのだ。朧が何者をだ。刀馬は看破してみせた。
「闇、そうだな」
「ふおっふおっふおっ、確かにです」
「貴様は闇の者だな」
「その通りです。私は闇の世界の者です」
「闇に囚われ徳川、そしてこの世に仇を為す者だな」
「ですがそれは刀馬様も同じではないですかな」
「俺もだというのか」
「はい。零を目指されその為にお義父上を殺された」
朧は刀馬の過去を彼自身に言ってみせた。
「そうではないですかな」
「確かにな。俺は父を殺しだ」
このことは彼自身も認めた。過去は否定しなかった。
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