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幼稚園の先生と雪女
第一章

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               幼稚園の先生と雪女
 柳田竜童は東北のある地域で生まれ育っている、東北だけあって彼が住んでいる街も冬は雪が深いが。
 幼稚園の先生の林優子やや細い目で五角形の顔で赤く大き目の唇でその左横に黒子があり黒髪を長く伸ばし軽くパーマをあてている一五八位の背でややがっしりした体格で胸が目立つ彼女は彼にも他の子にもよく言っていた。
「早く帰らないと雪女に遭うわよ」
「遅くまで遊ばないで」
「暗くなるまでに帰らないと駄目なんだね」
「さもないと雪女が来て」
「私達何処かに連れて行かれるのね」
「そうよ、冬は雪女が出てね」
 そうしてというのだ。
「遅くまで遊んでいる子供を何処かに連れて行くから」
「男の子も女の子も」
「そうするからだね」
「早く帰らないと駄目ね」
「そうなんだね」
「そう、だから遊んでも早くお家に帰るのよ」
 こう言うのだった、それでだった。
 竜童も子供の時は五時までには家に帰る様にした、だが。
 高校生になってだ、黒髪をショートにして面長ではっきりした目と小さな唇と一七六位のすらりとした背の外見になった彼はクラスでだった。
 ふと優子の話を思い出してクラスメイト達に話した。
「俺の街じゃそう言われたんだよ」
「俺のとこでもだよ」
「早く帰らないと雪女が出るだろ」
「それで何処かに連れて行かれる」
「そう言われたんだよな」
「東北あるあるだよな、しかしな」
 それでもとだ、竜童はクラスメイト達に話した。
「本当に出るのか」
「そうだよな」
「妖怪の存在って否定しなくてもな」
「幽霊とかもな」
「本当に雪女が出るのか」
「そこが気になるな」
「それで何処に連れて行かれるんだろうな」
 竜童はこのことについても言及した。
「一体な」
「そうだよな」
「山の奥とかか?」
「雪女の家とか」
「そこも気になるよな」
「本当にな」
 こうした話をクラスでした、高校生の彼は部活もしていた。部活はバスケットボール部だったその部活の後で。
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