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仮面ライダーAP
北欧編 仮面ライダーRC&レジスタンスガールズ 最終話
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いたからな。何より……揺れ方(・・・)がさっきと違う」
「な、ななっ、なぁあっ……!」

 仮面ライダーであり、刑事でもある彼らの「観察眼」が余計な方向に働いた結果であった。性的な関心に基づいているわけでもない、一切の「他意」が感じられない淡々とした声色で「事実」を指摘する男達の言葉に、女傑達はみるみる赤くなって行く。
 少なくとも彼ら4人としては、単純にニッテ達の今後を気遣っての言葉だったのだが――当の美少女達は、羞恥と怒りに身を焦がしているようだ。

「……よし、では俺達も行くとしよう。皆、達者でな」

 その表情からようやく全てを察した男達は互いに顔を見合わせると、用は済んだと言わんばかりに愛車のエンジンを蒸していた。4人揃って、驚きの白々しさである。
 そして、茹蛸のように赤くなった4人の美少女達が、大噴火の如き怒号を上げる直前で。彼らはしれっと、地平線の彼方に向かって走り去って行く。それはまるで、疾風のように。

「……ばかぁああっ! もうっ知らないっ!」
「セ、セクハラ! セクハラだぞ仮面ライダー!」
「しっ、信じられませんっ! えっちっ!」
「やっぱり二度とそのツラ見せんなぁああ〜っ!」

 そんな彼らの後ろ姿に、ニッテ達は涙目になりながら精一杯の罵声を浴びせるのだった。最後の最後で乙女の純情を弄ばれ、感謝の想いを素直に告げる機会を逸してしまった彼女達の背中を、他のメンバー達は「やれやれ」といった様子で見守っている。

 嵐のように戦い、風のように去って行く。そんな仮面ライダーの生き様を見届けた美少女達を、晴れやかな青空が見下ろしていた。

 その空の美しさはもう、戦闘による猛煙に阻まれてはいない。透き通るように優しい、孤児の天国(オーファンズヘブン)そのものであった――。

 ◆

 ――俺だ。予定通り、LEPの回収も完了したぜ。M2機関銃がオシャカになっちまったりと、ちょっとした「想定外」なこともあったようだが……俺が街を離れた後の「お勉強」は、概ね有意義なものだったらしい。

 ――あぁ。コイツの「補修」には随分と時間が掛っちまったし、その試運転もまだだったからな。「決戦」までにさっさと慣らし(・・・)ておく必要があったってわけだ。

 ――RCの「補修」が終わるまでの間、現代の武器装備その他諸々は随分とアップデートされていたようだからなァ……。銃器も、戦術も……仮面ライダーに至るまで。何もかもが変わっちまっていた。

 ――その変化を短時間でキッチリ「学習」させるための「実験場」としちゃあ、オーファンズヘブンはうってつけだったわけだァ。街の規模も保有戦力も、LEPに余計なダメージを負わせない程度に「学習」させる上では丁度いい塩梅だったしなァ。

 ――現代の白兵戦に精
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