北欧編 仮面ライダーRC&レジスタンスガールズ 第16話
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遮蔽物から遮蔽物へと飛び込み、輸送車とRCに接近しようとしていた。例え銃弾が頬を掠めても戦乙女達は迷うことなく、慎重かつ大胆に始祖怪人の刺客を包囲している。
「市長を救出したら、もう軍部が攻撃を躊躇することもない……! 私達がここを離れたら、すぐにでも空爆が始まる! あなた達を見捨てて私達だけで逃げるわけには行かないんだッ!」
「しかし……!」
「大丈夫っ! 市長からのお墨付きはもう貰ってるんだから! ……仮面ライダーと一緒に帰って来るんだぞ、ってね!」
「君達……!」
ヴィクトリアとニッテの凛とした叫びに、4人のライダー達は拳を震わせる。正規軍でもない少女達が、これほど命を張っている時に――自分達は何をしているのか、と。
その一方で、ニッテ達の一斉射撃を浴び続けていたRCは、全ての銃弾を装甲で容易く凌ぎ続けていたのだが。五月蝿い羽虫達から始末しようと動き出した途端、苦しむような仕草を見せて後退し始めてしまう。
黒死兵を遥かに上回る防御力を持ち、ライダー達の攻撃さえ軽々と受け止めていたRCが。僅か一瞬とはいえ、ただの銃弾に怯んだのだ。
「……!? 奴が後退した……!? 俺達がどれほど攻撃しても、今までビクともしなかったはずなのに……!」
「跳弾……! 奴の装甲が跳ね返した弾丸が、そのまま後方の輸送車に命中しているんだ! いや……正確には、輸送車の車内に!」
その光景にオルバスが瞠目する中――注意深く状況を観察していたターボが、ハッと声を張り上げる。
RCがダメージを受けたかのような怯みを見せた時。銃弾は、ライダー達の攻撃によって装甲が陥没した箇所に命中していた。
それ自体に効果は無いのだが――そこから跳ね返った弾丸が、RCの後方からその機体を制御している輸送車の内部へと飛び込んでいたのだ。
繊細なコンピューターであるLEPを積んでいる車内にまで跳弾が及んだことで、RCの制御にも支障を来していたのである。
「俺達の攻撃で僅かに歪んだ装甲が、奴の計算に反した跳弾を引き起こしているんだ……! 奴は自分の装甲で、自分の首を絞めている!」
「……なるほどな。だったら俺達で、もっと歪ませてやりゃあイイってことかッ!」
ライダー達だけでは、RCの守りを突破して本体のLEPに近付くことは出来なかった。だがニッテ達の銃弾なら、RCを擦り抜けてLEPに直接ダメージを与えることが出来るのだ。
輸送車とRCを繋ぐコードは見た目に反して非常に強靭であり、銃弾が命中しても切断は出来ない。コードが繋がっている先の車内は本体のLEPが剥き出しになっているのだが、直接狙える距離まで接近しようにも、重機関銃の迎撃が激し過ぎて近寄れない。
LEPも車内を直接狙われるケースを警戒しているのだろう。
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