北欧編 仮面ライダーRC&レジスタンスガールズ 第13話
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ベトナム戦争期のアメリカ軍車両……のようだが、どうやらただの輸送車ではないようだな」
「……ご丁寧なことだ。あちらさんから出向いて来るとは」
「先行した彼女達の生命反応は一つも途絶えていない。……どうやらこいつ、彼女達を素通りして直接俺達のところに来たようだ」
ケージとUSAが険しい声を漏らす一方で、ターボはニッテ達の生命反応に変化がない点に気付き、この輸送車の目的が自分達であることを見抜いていた。
「……見てくれは単なる輸送車だからな。恐らく彼女達も、公邸から逃げ出した敗残兵の車だと思って、相手にしなかったのだろう」
「そして真っ直ぐに俺達のところに来たってわけだ? モテる男は辛いねぇ〜、どうやら俺達の魅力は無機物までメロメロにしちまうらしい」
冷静に状況を分析するケージに対し、オルバスは軽口を叩きながらエンジンブレードを構えている。輸送車の車体上部に搭載された重機関銃が、彼ら目掛けて火を噴いたのはその直後だった。
「……ッ!」
ライダー達は咄嗟に両腕で防御姿勢を取り、「挨拶代わり」の掃射を凌ぎ切る。銃撃に伴う硝煙が立ち込める中、彼らは蚊が刺した程度にも効いていないと言わんばかりに、ひらひらと手首を振っていた。
「……へっ、ブローニングM2か。随分とノスタルジックな代物を持ち出して来るじゃねーか。物持ちの良い奴は嫌いじゃないぜ」
ブローニングM2重機関銃。その銃口から連射された弾丸を防ぎ切ったオルバスは、仮面の下で皮肉混じりな笑みを浮かべている。
そんな彼らの殺気を敏感に感じ取ったのか――輸送車のハッチが即座に開かれ、そこから仮面ライダーRCがゆっくりと身を乗り出して来た。
「……どうやらただのロボット怪人、というわけではないようだが。どんな相手だろうと、ノバシェードの尖兵として立ちはだかるのなら容赦はせん」
その異様な姿と気迫に戦慄を覚えながらも――ケージを筆頭とする4人の新世代ライダーは、剣や拳を構えて臨戦態勢に突入していく。
「……標的の4名を捕捉した。これより、『学習』を開始する」
そんな彼らと対峙することになったRCは、濁った機械音声で独り静かに呟いていた。
ひび割れたアスファルトの上に降り立った鈍色の怪人は、俯いていた顔をゆっくりと上げ、静かに両手を広げる。その大きな複眼からは、禍々しい輝きが放たれていた。
それは「学習」という名の、「戦闘」を始める合図だったのである。
◆
――よぉ、あんたか。なんだなんだ、心配になってわざわざ連絡して来たってのか? ハッ、見かけによらず過保護なんだな。LEPなら今頃、仮面ライダーの坊主達と遊び始めた頃だろうよ。余興としてくれてやった俺の花輪、さぞかし大ウケだったろうなぁ。
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