北欧編 仮面ライダーRC&レジスタンスガールズ 第9話
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装甲を溶かされ、グロテスクな内部組織を剥き出しにされた怪人の全身に、銃弾と榴弾がこれでもかと撃ち込まれて行く。
生体装甲を失って力尽きたプロトタイプγが完全に沈黙したのは、それから間も無くのことだった。それに伴って触手も自然に消滅し、ニッテ達はようやく滑った触手から解放される。
「はぁっ、はぁあっ、んはぁあっ……!」
「た、助かった……! もう最悪、ほんっと最悪……! 戦闘員どころかブラもパンティも、コイツの粘液でびっしょびしょじゃんっ……!」
「ただでさえロクにシャワーも浴びれてないってのにっ……! 殺す、マジで殺すっ!」
「もう死んでるでしょ、諦めな」
絶命後、機密保持のため死体を残すことなく溶解して行く青緑の怪人。その最期を見届けた解放戦線の女傑達は、艶かしく息を荒げて肩と乳房を上下に揺らしていた。全身に滲む濃厚な匂いの汗が、肌に纏わり付いた粘液を落としている。戦闘服の下に隠されている蠱惑的な下着にも粘液を塗り付けられてしまっていたらしく、その滑った感覚に女傑達は揃って眉を顰めていた。
気色の悪い怪物の触手に身体中を舐め回され、下着にまで粘液を塗りたくられる……という人生最悪の体験をしてしまった彼女達の多くは、諸悪の根源たるプロトタイプγに激しい憎悪を向けている。だが、その当事者である怪人のボディはすでに泡と化し、彼女達はこの怒りをぶつける先を見失っていた。
――だが、それは一時的なものに過ぎない。彼女達はその後すぐに、この住宅街を抜けた先にある市長公邸の方角へと視線を向けていた。
怒りの矛先に困る必要などないのだ。その憤怒は全て、このテロを引き起こしたノバシェードにぶつければ良いのだから。
「……かなり手こずったが、ようやく制圧完了だな。まさか、フィロキセラタイプまで出して来るとは思わなかったぞ……。銃弾を凌げない程度の装甲だったおかげで命拾いしたな、ニッテ」
「そうね。……でも、予定よりもかなり遅れてしまったわ。何とか取り返さないと、市長公邸に辿り着く前に警備を固められてしまう」
「あぁ、急がなくてはなるまい。……皆、私達に立ち止まっている時間はないのだ! そんなクズに構っていないで、直ちに出発するぞッ!」
その一心の下に集まった女傑達が纏まって行く様子を見守りながら、ニッテとヴィクトリアは深く頷き合い、仲間達に出発を指示する。
プロトタイプγの出現によって戦闘が長期化してしまった上、その怪人を倒すためとはいえ派手に暴れ過ぎてしまった。それに加えて、思わぬ「拘束」で悲鳴まで上げてしまったのだから、これまでのような潜入行動は今後難しくなる。事態を把握したノバシェードが警戒を強化する前に市長公邸に向かわなければ、救出の機会が失われてしまうだろう。急がねばならない。
「行こう、皆。ま
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