北欧編 仮面ライダーRC&レジスタンスガールズ 第2話
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――2021年9月16日。北欧某国の小都市、「オーファンズヘブン」。
ノバシェードの侵攻によって破壊し尽くされているその街に訪れた4人の男達は、これまで見て来たテロの中でも一際凄惨な光景に眉を顰めていた。
怪人達の暴虐により、壊滅の危機に瀕した街を目の当たりにしたのは今回が初めてではない。が、このオーファンズヘブンに齎された破壊と殺戮は、それらを大きく上回るほどに無慈悲なものであった。凹凸の激しい不安定な道路も、激しい戦闘が起きていたことを物語っている。
周囲を見渡しつつ、瓦礫をかわして右へ左へと蛇行するように駆け抜け、無惨なゴーストタウンへと辿り着いた男達。彼らはそれぞれの「愛車」から降りると、端正なジャケット姿の上に羽織ったロングコートを翻し、死の街へと歩み出して行く。
人間の自由と平和を守る。その大義を背負って戦い抜いて来た「仮面ライダー」である男達は皆、険しい表情で足元の瓦礫を踏み越えていた。4人を見下ろすこの街の空は、絶え間ない戦闘による猛煙に穢され、薄暗く澱んでいる。
「……酷い有様だな。これが本当に、あの観光都市『オーファンズヘブン』なのか……? あのヘレン・アーヴィング捜査官から、街の現状については聞かされていたが……それにしたって、全く面影が無いぞ」
先頭を歩くのは、「仮面ライダーケージ」こと鳥海穹哉。
ノバシェードに殺された息子の形見である赤い鉢巻と、青いロングコートがトレードマークとなっている長身の美男子だ。
「人口はおよそ9万人。この国の国境線に面している、ルネサンス様式の街並みが特徴的な観光都市。ヘレンさんの話によればそういうこと……らしいですけど、今となっては見る影もありませんねぇ」
その後ろを歩いているのは、「仮面ライダーオルバス」の異名で知られている穹哉の相棒こと、忠義・ウェルフリット。
艶やかな金髪と、真紅のロングコートが特徴の派手な色男だ。
「アーヴィング捜査官の情報によれば先日、アメリカの偵察衛星が数人の『黒死兵』を捕捉したらしい。……単体でも、パワーだけならニコラシカ級の連中なんだ。ただの警察や軍隊じゃあ、ひとたまりもない」
専用エネルギー拳銃「シャフトブレイカー」を構えながら、彼ら2人の背後を守っている本田正信も、「仮面ライダーターボ」の名を持っている新世代ライダーの一員だ。
白のロングコートを羽織った美男子は、両手持ちで愛銃を構えながら四周を警戒している。
「警察組織は一夜で壊滅、街の解放を目指して突入した軍の精鋭部隊も全滅。……そうなることが分かっていたとしても、俺達の到着を待つことはプライドが許さなかったのだろうよ。テロに屈することを嫌う勇敢な市
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