北欧編 仮面ライダーRC&レジスタンスガールズ 第1話
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でも、こいつばかりはダメかも知れん……! 私でも分かることだ、この男はハッタリでそんなことを言うほど甘い奴ではない……!)
自分よりも良い「仕事」をする、という戦馬の言葉も、彼を震え上がらせていた。この世の地獄としか思えないような威力を誇っていた黒死兵達でさえ、眼前に立つ鉄の怪人には遠く及ばないというのだから。
(……そういえば)
その間に、悠然とその場を立ち去っていた戦馬はふと、未だにこの街で「悪足掻き」を続けている民間の武装集団が居たことを思い出していた。
だが、街の警察が壊滅し、市長の救出を目指した軍部の特殊部隊も敗走した今。街に残留している黒死兵達やRCの脅威となり得るのは、もはや新世代ライダーしかない。
(この街にはまだ抵抗組織の類が残っているようだが、所詮は生身の人間……それも、未熟な女子供だ。国民皆兵制度が導入されている以上、そういう連中でも銃器の扱いには心得があると聞くが……まぁ、何の脅威にもなるまい)
正規軍の兵士でもない民兵の集まりが、この状況を動かすことなど万に一つもあり得ないだろう。
それが戦馬聖という男の結論であり――誤算であった。
◆
古くから導入されている国民皆兵制度により、この国の人々は老若男女を問わず、銃を取って戦う術を教え込まれて来た。
だが、強大な敵にも恐れることなく挑める勇気というものは、教育や訓練だけで身に付くものではない。警察組織や正規軍が撃退された今、この街――オーファンズヘブンの人々の心は、折られかけていた。
そんな時に立ち上がったのが、兵役経験者の美少女達によって結成された「オーファンズヘブン解放戦線」だったのである。
国民の義務として、約2年間の兵役を経験して来た彼女達も、兵士として銃器の扱いを学んだ身ではあるが。今は現役の警察官でもなければ、正規軍の所属でもない。その多くは、街で評判の美人……という点を除けば、ごく平凡な民間人ばかりだった。
それでも彼女達は、挫けてしまった街の人々に代わり、このオーファンズヘブンをノバシェードの支配から解放するべく。敗走した正規軍の装備や、破壊された銃砲店の商品を拾い上げ、ゲリラ戦を開始したのである。
――孤児だった自分達を援助し、学校にも通わせてくれていた「あしながおじさん」である、この街の市長を救い出すために。
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