北欧編 仮面ライダーRC&レジスタンスガールズ 第1話
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はノバシェードのテロに居合わせたことがあった。そこへ新世代ライダー達が駆け付けて来たことにより、九死に一生を得たのである。
その時も彼は、ノバシェードという存在を直に目撃していたのだが。そこで見たノバシェードの戦闘員達は、今にして思えば戦馬が纏う覇気には遠く及ばない程度の「格」であった。
当時は凄まじく恐ろしい存在に見えていたノバシェードの戦闘員達でさえ霞むほどの、圧倒的な迫力。
その威風を己が物としている自分に戦慄している、市長の視線。それに勘付いた戦馬は、感心したような面持ちで振り返っていた。片膝を着いた戦馬と、市長の視線が交わる。
「……ほぉ。俺達と他の雑魚共の違いが分かるとは、なかなか見所のある男だ。俺達の仲間だったなら、使える奴になっていたのかも知れんなぁ?」
「ふざけるな! この街は……『オーファンズヘブン』は決して、貴様らノバシェードなどには渡さん! 例え私の命が尽きようともだッ!」
「威勢の良いことだな。街の警察組織は崩壊し、正規軍の突入作戦も悉く失敗したというのに……まだ他にアテでもあるのか?」
「確かに街は壊滅状態だが……我々はすでに国際刑事警察機構を通じて、『仮面ライダー』に出動を要請している! 2年前に貴様達の首魁を打倒した、日本の精鋭特殊部隊だ! もはや勝ち目はないと思えっ!」
「はっはっは……そうかそうか、実に素晴らしい手際の良さだ。やはりあんたは筋が良い。ちょうどそろそろ……その名前が聞きたかったところだ」
「な、なんだと……!?」
ノバシェードの恐ろしさと、新世代ライダーの頼もしさを知る市長はこの窮地においても気丈な声を張り上げていた。実際に助けられたことがあるからこそ、彼は新世代ライダー達に全幅の信頼を寄せているのだ。
だが、そんな彼が口にした「仮面ライダー」の名に、戦馬は怯むどころか口角を吊り上げる。まるで、それこそが目的であったかのように。
「聞いての通りだ、LEP。奴らはじきにこの街に来る。『決戦』の日は近いんだ、これを機に連中の戦術を学習しておけ。何せ今回の占拠は、それが最大の目的なんだからな」
「……!?」
すると。市長公邸の傍からゆっくりと進み出て来た1台の兵員輸送車が、市長の目に留まる。その車両は歪な機械音を奏でながら、戦馬の近くで停車していた。
(な、なんだこの輸送車は……! 兵員輸送用の車両のようだが……奴はこれの運転手に呼び掛けたのか……!?)
鈍色のボディを持つ物々しい兵員輸送車に、市長はただならぬ気配を感じて息を呑む。M59装甲兵員輸送車のシルエットを想起させる、その無骨な車両からは、得体の知れない不気味な気配が漂っていた。
一見すれば旧式の装甲車両の
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