特別編 仮面ライダー羽々斬&オリジンモンスターズ 最終話
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…! 奴ら、自爆する気だッ……!」
「……!? なん、だって……!?」
その「企み」に気付いたライダー達の1人である、マス・ライダーこと山口梶は、仰向けに倒れたまま掠れた声を絞り出していた。
そんな彼の悲痛な叫びを近くで耳にしたのは、同じく満身創痍となっていた――仮面ライダー炎こと、天塚春幸だった。
「ふぅっ、うっ、ぐぅうッ……!」
先ほどまで他のライダー達と共に、黒死兵との死闘を演じていた若手の美男子警察官は、片脚を引き摺りながら「同期」の元へと歩み寄って行く。炎柄のライダースジャケットは薄汚れており、その額からは決して少なくない量の血が流れていた。
脚の負担を一切考慮せずに出力全開の「爆炎脚」を繰り出していたせいなのか、鳥海穹哉と同様に片脚もへし折れてしまっている。芦屋隷の手によって極限までスーツを強化されていたことが、裏目に出ていたらしい。
それでも何とか自分の近くに歩み寄って来た親友を見上げ、梶は最後の力を振り絞るように声を震わせていた。
「聞いてくれ、天塚ッ……! 俺の熱源探査システムによると、奴らは全員『同時』に自爆しようとしている……! 寸分の狂いもなく『同時』に、だ……!」
「同時だって……!? 本当なのか、山口!」
「あぁ……! だが、いくら奴らが最強の改造人間だからと言っても……あれほど損傷している状態なのに、自力でそこまで完璧にタイミングを合わせられるとは考えにくい……!」
「……ということは、全員の自爆装置を外部から一括で管理している『大元』がいる? ……まさか!」
「あぁ、きっとそのまさかだ……!」
梶が被っているマス・ライダーの仮面。そこに搭載されていた熱源探査システムは、始祖怪人達が0.1ミリ秒の狂いもなく、「同時」に高熱を帯び始める瞬間を観測していた。
仮面ライダーRCの打撃によって半壊している今の状態でも、その機能は辛うじて生きていたのである。
始祖怪人達が全くの「同時」に自爆するつもりだとしたら、その起爆装置を一元的に管理している「頭脳部」があるはず。そんな機能を持ったコンピューターなど、一つしか考えられない。
そして梶の仮面は、そのコンピューターから発信されていた「信号」もキャッチしていた。
「ガラクタ野郎を動かしていた、あの輸送車に積まれてるスパコン……! あそこから起爆装置を作動させる『信号』を発信してるんだ……!」
「だったら、あいつを止めればいいんだな……! 分かった、任せてくれッ……!」
両腕の骨が砕けているため、LEPを積んだ兵員輸送車に視線を向けることしか出来ない梶。そんな彼の無念を汲んだ春幸は、片脚を引き摺ってでも輸送車に迫ろうとしている。
「死なせて、たまるかッ……! 俺達は仮面ライダーである前に、警
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