暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダーAP
特別編 仮面ライダー羽々斬&オリジンモンスターズ 最終話
[1/7]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 新世代ライダー達と始祖怪人達の死闘は、ついに終焉を迎えた。
 実態としては「相討ち」と呼ぶに相応しい決着を迎えたケースも多かったが、この戦いを見届けた誰もが、「仮面ライダーの勝利」を確信している。それは、直に彼らの強さを体感した始祖怪人達も同様であった。

「……強え、な。お前達のような人間達ばかりなら……お前達のような人間が、あの時代にも大勢居れば。俺達改造人間なんざ……初めから必要なかったのかも知れねぇな」
「だったら……もう、いいだろうッ……! もう、終わりにしろッ……!」

 かつてはミサイルイナゴと呼ばれ、恐れられていた橋部一雄。憑き物が落ちたような彼の言葉を耳にした芦屋隷は、ボロボロになりながらも降伏を勧告していた。

「まさか……肉体を捨てて怪人となったボク達が、鎧を着ただけの……生身の人間に、敗れることになるなんて、ね……」
「芦屋博士のおかげでパワーアップした、僕達のスーツは伊達じゃなかった、ということさ……!」

 アルコサソとしての力を失った、アシュリー・フォール。彼の前で膝を着いている久我峰美里は、息を荒げながらも自分達の勝利を確信していた。

「……違うな。どれほど強力な外骨格だろうと、その性能に胡座をかくような使い手では遠からず限界が来るものだ」
「所詮……人が造るものだからな。俺達の装甲服も、お前達の身体も」

 だが、サザエオニヒメこと福大園子と、トライヘキサことジョン・ドゥは、美里の言葉を否定する。装甲服の性能ではなく、それを纏う人間の力が、この結果を齎したのだと彼らは理解しているのだ。

「俺達の攻撃を見切れるようになるまで、お前達の命を繋いでいたのは紛れもなくそのスーツだが……お前達自身の努力と成長が間に合わなければ、宝の持ち腐れで終わっていたところだ」
「やけに……私達のことを、買うのですね」

 水見鳥清音は野戦服の上着を羽織った格好のまま、紅衛校の言葉を訝しんでいる。一方、放送局の裏手でも似通った会話が紡がれていた。

始祖怪人(われわれ)を倒したからには、妥当な評価だろう。ボディの老朽化を言い訳にするつもりはない。……お前達は確かに、私達を打ち破ったのだ」
「だったら……もう終わりにしろ。戦いはもう……いや、ずっと前から終わっていたんだ」

 地に倒れ伏したプラナリアンこと波田水過を見下ろす一二五六三四は、憐れむような眼差しで彼と視線を交わしている。
 さらに放送局内のニューススタジオでも、同様のやり取りが続けられていた。

「……脆弱な肉体じゃあ、恐怖に打ち勝てねぇ惰弱な精神しか宿らない。だから人間はその弱い身体を捨てて、強靭な精神を獲得しないと……無益な争いを繰り返してしまう。俺達はずっと……そう信じて戦ってきた」
「それは徳川清山の洗脳だ! 
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ