特別編 仮面ライダー羽々斬&オリジンモンスターズ 第22話
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イク」を繰り出していた。
ケージの全エネルギーを投入して放たれた必殺技。その全身全霊の一撃を迎え撃つには、小指のブレードだけでは威力が足りない。
咄嗟にそう判断したエインヘリアルはケージの動きを観測しながら、体内の機械を調整して即座に自身の片脚へとエネルギーを集中させて行く。彼はこの一瞬で、初見の技であるジャッジメントストライクを己のものとしたのだ。
「……はぁあぁあぁあッ!」
「ぬぅあぁあぁあッ!」
やがて、ケージの渾身の飛び蹴りが炸裂する瞬間。「剛力」と「硬化」を限界まで引き上げることで、ケージの蹴りと同等の威力を獲得したエインヘリアルの片脚が、ジャッジメントストライクを迎撃する。
凄まじい轟音と共に激突した両者のキックは、全くの互角。それ故に、「必殺技」に相当する破壊力を持ったキックの衝撃が、双方の蹴り足に襲い掛かるのだった。
「あっ、が、あぁああ……ッ!」
「ぬぅう、おぁあぁッ……!」
その代償は決して、軽いものではない。
同時に倒れ込んだ2人は、悲痛な呻き声を上げてのたうち回っている。必殺級のキックが相殺された結果、その反動がそのまま彼らの片脚を潰してしまったのだ。
ケージとエインヘリアルの片脚は曲がってはいけない方向に折れ曲がっており、誰の目にも明らかなほど、使い物にならなくなっている。どちらが生き残ろうと、もはや2度と戦える身体ではない。
「ふぅっ、ふうぅッ……! お、ぉおおッ……!」
「んぬぅうッ、ぉおあぁあぁッ……!」
そのような状態であるにも拘らず、彼らは残った片脚を頼りに立ち上がり、へし折れた足を引き摺りながらも戦闘を続行しようとしていた。エインヘリアルは小指のブレードを展開し、ケージは拳を振り翳している。
互いに血走った眼で相手を射抜き、刺し違えてでも仕留めるという信念を胸に、ズリズリと片脚を引き摺って行く。
「俺はッ……俺は、絶対に諦めんぞッ……! そうでなければ、俺はァッ……!」
「……」
その中でエインヘリアルは、半壊しているケージの仮面から覗いている、鳥海穹哉の凄まじい形相を目にしていた。
(……鳥海穹哉。やはりお前は……私の全てを否定するために生まれて来たような男だな)
彼の頭に巻かれている「赤い鉢巻」を視界に入れた老兵は、忌々しげに眉を顰めている――。
◆
仮面ライダーGに敗れた後、約10年以上にも及ぶ仮死状態から目醒めた始祖怪人達。彼らは自分達の状況と世界の情勢を把握してから間も無く、劣勢に陥っていたノバシェードと合流し、組織を立て直して見せた。
その一環として戦闘員達を鍛え上げていた彼らは訓練の成果を「テスト」するべく、新世代ライダー達の身元を調べ上げ、彼らの「家族」を狙うように命じ
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