特別編 仮面ライダー羽々斬&オリジンモンスターズ 第22話
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見の持ち主である彼らは、同時に倒れ伏していた。
「ぐっ、ふ、ふふっ……『仮面ライダー』も『怪人』も要らない時代……か。残酷なことを言うのだな」
「……不服か」
「ふっ……いいや、そうでもない。殺しもそろそろ、飽きて来た頃だから、な……」
あまりに長く、あまりに無情な闘争の日々。それがようやく終わる瞬間を、心のどこかで待ち侘びていた。
それが己の敗因なのだと認めた間霧は、全てのしがらみから解放されたかのように、安らいだ笑みを溢している――。
◆
時代に望まれた新世代の仮面ライダー達。時代に拒まれた旧時代の始祖怪人達。過去と未来を巡る彼らの最終決戦は、ついに終局へ向かおうとしていた。
新世代ライダーの筆頭として屋上に辿り着いた、仮面ライダーケージ。始祖怪人の暫定リーダーとして、彼を迎え撃つエインヘリアル。双方の命と誇りを賭けた死闘も、決着の瞬間を迎えようとしていたのである。
「はぁ、はぁ、はぁっ……!」
「……どうやらお互い、限界のようだな。仮面ライダー……!」
「あぁ……終わらせるぞ、始祖怪人ッ……!」
紅い眼光を妖しく輝かせ、両手の小指から伸びるブレードを静かに構えるエインヘリアル。そんな彼と真っ向から対峙し、両拳を構えているケージ。
これまで幾度となく拳と手刀を交えて来た彼らは、すでに満身創痍となっている。半壊しているケージの仮面と、戦闘の余波で破壊された周囲のコンクリート片が、その一騎打ちの苛烈さを物語っていた。
一見、野戦服を纏っているだけの老兵にも見えるエインヘリアルだが、その内側は戦うためだけの戦闘マシーンと化している。
始祖怪人達の中でも特に旧式である、「変身型」に辿り着く以前に開発されていた「常時怪人型」。後年の改造技術の礎となった「アーキタイプ」としての側面を持つ彼のボディは、最も多くの実戦を経験した身体でもあるのだ。
人工筋肉による高出力から繰り出される剛力。硬化能力によって高い防御能力を誇る、肌色の外装甲。それら全てを常時起動させている、生粋の怪人。それがエインヘリアルという男なのだ。
「命ある限り……『仮面ライダー』は絶対に、諦めないッ……!」
――だが、仮面ライダーケージも負けてはいない。これまで幾度となく、彼のブレードに斬り裂かれながらも、彼はその度に立ち上がって来たのだ。
足元に広がる凄惨な血溜まりは、彼の装甲などエインヘリアルの刃には通用していないことを意味している。
それでも彼は臆することなく拳を振るい、最強にして最古の始祖怪人を、ここまで追い詰めたのだ。
警察官として、仮面ライダーとして、己の職務を完遂する。その鉄血の信念に邁進する彼は、助走を付けて勢いよく地を蹴り――渾身の飛び蹴り「ジャッジメントストラ
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