特別編 仮面ライダー羽々斬&オリジンモンスターズ 第21話
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も、USAの右腕を焼き尽くして行く。
それでも彼は、決してそこから手を離さない。彼はどれほど右腕を焼かれようとも、ケルノソウルの大顎に「栓」をし続けていた。
(発射口を拳で塞いで――!)
そう――USAは自分の右腕を犠牲にケルノソウルの大顎を塞ぐことにより、最大火力の火炎をそのまま彼女の体内へと逆流させていたのである。
「あ、がぁあ、あッ……!」
フグが自分の毒で死ぬことはないように、彼女も自分の火炎そのもので死ぬことはない。だが、最大火力の勢いが生む「衝撃」に対する耐性までは、彼女の体内には備わっていなかったのだ。
かくして、「内側」から破壊されたケルノソウルは全ての火炎を自分で喰らいながら――轟音と共に倒れてしまうのだった。
USAは宣言通り、自分も仲間も死なせることなく、彼女を超えて見せたのである。
「はぁ、はぁっ、はぁっ……!」
だが、ケルノソウルがプリヘーリヤ・ソコロフの姿へと戻った瞬間を見届けた直後。彼も力尽きたように膝を着き、倒れ込んでしまう。無惨に黒ずんだ右腕が、彼の奮闘を物語っていた。
「……どうだい。少しは……立派になった、だろう……」
「そうね……もう、教えることなんて……ない、わ……」
その決着を迎えた今となっては、敵も味方もないのだろう。かつての師弟関係に戻ったかのように、2人が交わす言葉の色は穏やかなものとなっていた――。
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