特別編 仮面ライダー羽々斬&オリジンモンスターズ 第21話
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ィガーの爪はその程度の威力しか出せないのだと誤認させる。それが、全てにおいて優っているタパルドを超える唯一の突破口となったのだ。
そして、その狙い通り。ティガーの爪を侮っていたタパルドは回避しようとはせず、反応装甲を利用したカウンターを狙おうとした。
その結果、ティガーチャージをまともに喰らってしまったタパルドの装甲は、限界値を遥かに超える威力に破られ――そのまま斬り裂かれてしまったのである。
「ぐ、が、あぁッ……!?」
「……言っただろう? 私は必ず、貴様を超えるとッ……!」
予想を遥かに凌ぐ斬撃を浴び、ふらふらと後退るタパルド。その威力に瞠目する彼女は、ティガーの言葉に耳を傾ける暇もなく、倒れ伏してしまうのだった。
それから間も無く、彼女の姿は野戦服を纏う美女――速猟豹風に変異して行く。それに続いて、ティガーも変身を維持できなくなり――道導迅虎の姿に戻ってしまった。男の本能を狂わせる蠱惑的な下着姿と、その抜群のプロポーションがありのままに晒されている。
「……は、ははっ……最後に『痛い目』を見るのは、私の方だった、ってわけ、ねっ……!」
レースは終わる瞬間まで分からない。
ティガーこと迅虎が言い放った、その言葉が意味するものを身を以て体感した速猟は、完敗だと言わんばかりに朗らかな笑みを浮かべていた。
「これも……私は言ったぞ。勝負ってのは、決着が付く瞬間まで諦めちゃあいけない、となッ……!」
そんな彼女を見下ろす迅虎も、誇らしげな笑みを零し――くびれた腰に両手を当てて背を反り、胸を張るように豊満な乳房をばるんっと突き出していた。その反動で後方に突き出された桃尻も、ぷりんっと躍動する。
熾烈な「レース」に昂る肢体が、大量のアドレナリンを分泌していたのか。その蠱惑的なプロポーションを誇る肉体はしとどに汗ばみ、外骨格の内側に籠っていた甘美な女の芳香を、むわりと解き放っている。
圧倒的な力と経験を誇る始祖怪人との、苛烈なデッドヒート。その激闘を制した勝者としての喜びを、扇情的な肉体全てで噛み締めるかのように。
◆
激戦に次ぐ激戦により、見る影もなく荒れ果てたニューススタジオ。
その渦中に立つ仮面ライダーUSAのボディも、ケルノソウルの火炎放射によって無惨な黒焦げと化していた。
「……もう装甲服も身体も限界のはず。それでもまだ屈しないなんて……強くなったわね、ジャック」
「あんたの前でだけは……そういう俺でいたいからな」
だが、それでも。仮面の下に隠されたジャック・ハルパニアの貌に、諦めの色はない。
付き合いの長さ故、顔は見えずともその瞳の輝きを察していたプリヘーリヤ・ソコロフも、この程度で彼が倒れることはないのだと理解して
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ