特別編 仮面ライダー羽々斬&オリジンモンスターズ 第18話
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も無い、だからこそ選ばれた。本当に誰でも良かったから、選ばれたのだと。
マス・ライダーのテスト装着員としての役割を全うするだけならば、それで良かったのだろう。だが、今に限っては違う。
今の梶は、マス・ライダーの存在意義そのものを背負って戦っているのだ。誰でも良い、という程度の役割に甘んじるわけにはいかない。
「まとも」であることを捨て、「一般人代表」という役割から抜け出さなければ、このRCに勝つことは叶わないのだ。そしてこのまま勝てなければ、未来そのものが閉ざされてしまう。
それだけは許すわけには行かない。それ故に、この勝負から引くわけには行かないのだ。RCを超えた先にしか、マス・ライダーの未来はないのだから。
(俺は今まで……恐れていただけだ。分からないフリをしていただけだ。コイツに勝つには、「まとも」でいちゃいけないんだってことをッ!)
その答えに辿り着いたマス・ライダーは――敢えて制御コードの範囲内に歩み出る。そして真正面から、小脇に抱えたワイヤーネットガンの銃口を向けるのだった。
「……来なよ、ガラクタ野郎。お望み通りの真っ向勝負だ……!」
「ヴ、ァア……アァアァーッ!」
あまりに無謀な自滅行為。自暴自棄の果てに行き着いた、勝ち目のない無意味な行動。
これまで交戦して来た人間達の戦闘データから、その「結論」を弾き出したLEPは――愚かな弱者に引導を渡すべく、制御コードを介してRCのボディに「とどめ」を命じる。
「ライ、ダァ……パァ、ンチッ!」
「ぐ、うぅうぅッ!」
RCが濁った絶叫を上げ、容赦なく鉄拳を突き出したのはその直後だった。
その拳が命中する直前、マス・ライダーもワイヤーネットガンの引き金を引き、RCの全身を網で絡め取って行く。
そして、RCの鉄拳が直撃した瞬間。ワイヤーネットガンを握り締めたまま、マス・ライダーのボディは紙切れのように吹き飛ばされてしまうのだった。
「うぉおお……あぁあああぁーッ!」
当たり前の結末だと言えるだろう。マス・ライダーの身体は容易く蹴散らされる雑魚のように、空を切って飛んで行く。
――だが、それだけでは済まなかった。
彼はRCのパンチで吹き飛ばされながらも、ワイヤーネットガンを決して手放さなかったのである。
その銃口から射出された網は、殴られた後もRCに絡み付いたままとなっていた。
つまりRCは、マス・ライダーとワイヤーネットガンで物理的に繋がった状態のまま、彼を殴り飛ばしてしまったのだ。
マス・ライダーの装甲服という鋼鉄の塊を高速で吹き飛ばしたことによる、凄まじい圧力。その全てが、RCの身体に絡んだワイヤーネットに掛かっていた。
それほどの衝撃が掛かってもなお、ワイヤーネッ
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