特別編 仮面ライダー羽々斬&オリジンモンスターズ 第17話
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Gがサザエオニヒメと戦った際、彼は終ぞその装甲を破ることが出来ず、戦場となっていた溶鉱炉にライダーキックで突き落とすという力技でしか倒すことが出来なかった。彼でさえ破れなかった装甲を、僅かとは言えGNドライブが突破したのだ。油断など出来るはずがない。
「とは言え……この鎧をここまで傷付けたのは、貴様が初めてだ。せいぜいあの世で誇るが良い、上福沢幸路! これで最後だッ!」
猛スピードで迫り来るドリルの刺突。その凄まじい回転音と共に、とどめの一撃がGNドライブを切り裂こうとしていた。
「……ッ!」
だが、GNドライブはその状況下でも臆することなく――専用のエネルギー拳銃「ダイヤガンナー」を両手持ちで構え、狙い澄ました一閃を撃ち放つ。
そのエネルギー弾は今まで一度も、サザエオニヒメの外殻に通じたことはない。
この期に及んで、これまで何度も弾かれて来たエネルギー弾に頼っている彼の姿は、サザエオニヒメの眼にはただの「悪足掻き」にしか映らなかった。
「無駄な足掻きをッ! そんなエネルギー銃など私には通じなッ――!?」
その油断が、命取りになったのである。
ブリリアントドロップによって開けられた「穴」に飛び込んだエネルギー弾は、そのまま外殻の内側に命中。
そしてこれまで通りに弾き飛ばされたエネルギー弾は、絶え間なくサザエオニヒメの体内で「跳弾」を繰り返し始めたのだ。
(これは……ッ!? まさか奴はこのために、私の鎧に穴をッ……!?)
ダイヤガンナーのエネルギー弾では、サザエオニヒメの装甲を破ることは出来ない。だが、その外殻に守られた福大園子という「本体」は別。
それが、GNドライブがこの戦いに見出した唯一の勝機だったのである。そして彼の読み通り、エネルギー弾を外殻の内側に撃ち込まれたサザエオニヒメは、跳弾によって体内を連続で撃ち抜かれてしまうのだった。
「ぐわぁあぁああーッ!?」
「……穴一つで十分なのさ。君はまた、認識を誤ったようだね。福大園子」
最後の1発だったエネルギー弾が起こした奇跡。その瞬間を見届けたGNドライブは、絶叫を上げるサザエオニヒメの眼前で、弾切れとなったダイヤガンナーを手放す。
その銃身が地に落ち、ガチャリと音を立てた時。跳弾によって乱れ飛んでいるエネルギー弾を「外」に出すため、変身を解いて外殻を消失させた福大園子は――満身創痍となっていた。
もはや戦闘を続行出来る状態ではないことは、誰の目にも明らかであった。
全身全霊の必殺技すら凌いで見せた鋼鉄の牙城は、たった1発のエネルギー弾によって脆くも崩れ去ったのである。
鎧に開いていた僅かな「穴」に、寸分の狂いもなくエネ
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