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仮面ライダーAP
特別編 仮面ライダー羽々斬&オリジンモンスターズ 第15話
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立てられたtype-αは、掠れた声を絞り出している。装甲服を容易く貫通した刃先は心臓の手前にまで到達していた。

 プラナリアンが使役する黒死兵達と相対した他のライダー達も。RCと対峙していたマス・ライダーも。その圧倒的な力と物量に完封され、力無く倒れ伏している。

 それと同じ光景が、放送局内のニューススタジオにも広がっていた。外に居る仲間達と同じ内容を話していたDattyとブレイズキャサワリーは、自分達が打ち倒したボクサーとアルビオンを悠然と見下ろしている。

「俺達にとっちゃあ……最高の記念日なんだよ。人類としては、お辛い日かも知れないがな」
「その日こそが、テロリズムとの戦いという新時代の幕開けであり……世界が俺達を、改造人間を欲する真の契機でもあった。少なくともその時代においては……俺達は『必要』とされていた」

 彼らの言葉を耳にしていたUSAは、火炎放射を浴びて装甲が黒焦げになった状態のまま、ケルノソウルを睨み上げている。そんな彼の視線を感じていたケルノソウルは、仲間達の言葉を静かに紡いでいた。

「……徳川清山のPMCが非公式に、当時の戦闘行為にも介入していたという情報は……父の手記にも残されていた。やはりあの頃も、あんた達は……」
「当然のこと、でしょうね。決して死なない鋼鉄の兵隊。何発撃たれようが、何を撃たれようが決して止まることのない不死身の突撃兵。テロリストという絶対悪を徹底的に屠る、絶対的正義を帯びた暴力の化身。私達はそのように望まれ、活かされたのだから」

 彼女の言葉に頷くタパルドとハイドラ・レディも、同様にティガーとタキオンを一瞥している。
 外骨格もろとも胸を爪で貫かれたティガーと、装甲を破られ体内に神経毒を注入されたタキオンが、彼女達の足元に倒れていた。

「公式の戦闘記録にこそ残らなかったが……あの日から世界中の軍隊が、私達に注目した」
「彼らは皆……水面下で清山様と交渉し、私達の力を欲したのです。テロに屈せぬ最強の歩兵を、全世界が求めたのです。あれは……そういう時代でした」
「その事業の収益から誕生したのが……あの対テロ組織としてのシェードだったと?」
「アフガンの戦地でテロとの戦いに従事していた貴様達が……今度はテロの象徴とはな。皮肉なものだ……!」

 神経毒に全身を侵されながらも、震える手で立ち上がろうとしているタキオンと、タパルドの爪に倒されたティガーが、必死に声を絞り出す。
 その頃――上階の廊下では、オルバスとΛ−Dを打ち倒したレッドホースマンとカマキリザードが、忌々しげに呟いていた。

「俺達の存在意義はそこから確立され、盤石なものとなるはずだった。……お前達のボス、番場惣太が余計な捜査などしなければな」
「奴はその捜査の功績を認められ、今の警視総監のポ
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