特別編 仮面ライダー羽々斬&オリジンモンスターズ 第14話
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に震え上がった人々は、我先にとケージの傍を通り過ぎ、下の階へと走り去って行く。その人波が過ぎ去るまで、ケージはエインヘリアルの不意打ちを警戒し、その動向を睨み続けていた。
そして全ての人質がこの屋上から逃げ去り、静寂が辺りを包み始めた頃。エインヘリアルは静かに、逃げ惑う人々の姿を嗤う。
「助けに来たお前に対する礼すら忘れ、自分の安全しか顧みない。健全な精神は健全な肉体に宿る……とは、よく言ったものだ。惰弱な人間の身体に相応しい、実に軟弱な精神ではないか」
「まるで自分達は違う、とでも言いたげだな。他人を傷付けて行く道でなければ、生を実感することさえ叶わない貴様達が……どうして人間の価値を測れるというんだ」
徳川清山と羽柴柳司郎に続く、組織のNo.3だった山城一ことエインヘリアル。シェードの理念を体現したかのような彼の言葉に、ケージは「人間」として反論する。
「先の大東亜戦争に教わったのだよ。闘争は人間の本能であり、使命でもある。戦わなければ奪われるのみであり、奪われぬためには奪うしかない。我々はそうして生き延びて来たのだ、あの時代からな」
「そんな時代は、もうとっくに終わっている。過ぎ去ってしまった歴史に、いつまでも囚われたままだというのなら……その悪夢を、ここで払う。そのためにも……始祖怪人、貴様を倒す!」
そんな彼の言葉すら嘲笑い、エインヘリアルは静かに両手の刃を構えるのだった。それに呼応するかの如く、ケージも拳を構えて臨戦態勢を取る。
「そうだ……それで良い。清山に生み出された我々か。番場に作り出された貴様達か。最期の饗宴、心ゆくまで堪能しようぞ」
――かくして。始祖怪人の最期を彩る、真の最終決戦が幕を開けたのだった。
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