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仮面ライダーAP
特別編 仮面ライダー羽々斬&オリジンモンスターズ 第14話
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マンは数ヶ月前、全てのドライバーを奪うべく彼女の研究施設を襲撃したのだ。
 始祖怪人という概念を知らぬまま応戦したバウルとオルバスは辛うじて退却させることには成功したが、バウルこと光は無理が祟り、生死の境を彷徨うことになった。元々虚弱体質でもあった彼女にとっては、かなり深いダメージとなってしまったのだ。

 そして、その混乱の中で幾つかのジャスティアドライバーを奪われたオルバスは、全てのドライバーを取り返すため、レッドホースマンが指揮するノバシェードの戦士達と戦い続けていたのである。
 奪われたジャスティアドライバーの回収が完了し、光の容態が安定して快復に向かい始めたのが、約1ヶ月前。それまでの数ヶ月間、オルバスを突き動かしていたのはいつも、得体の知れない馬型怪人への憎しみであった。

「この数ヶ月で、随分とイキの良い剣士になったもんだ。あの女はそろそろくたばったか?」
「いいや……生憎ながら、もうすぐ退院さ。バウルのスーツはオルバスより遥かに頑丈なんだ、てめぇの剣如きに負けたりはしない。継戦能力には難アリだから、バテるのが少々早いってところぐらいさ。あの博士の弱点なんてよ」
「そいつを聞いて安心したぜ。あの女が要注意だと判断した俺の目に、狂いはなかったってわけだ。あれしきの攻撃でくたばるようなら、俺が恥をかくところだったぜ」

 忠義ことオルバスの殺気を真っ向から浴びてもなお、レッドホースマンは涼しげな佇まいで軽口を叩いている。その挑発的な態度に乗せられるまま、オルバスはエンジンブレードを構えていた。

「あの女が命を懸けた『意義』は……今のお前を、俺の前まで導くことだったのかも知れねぇな。掛かって来な、坊主。……いや、仮面ライダーオルバス」
「言われるまでもねぇ。……覚悟しな、始祖怪人ッ!」

 闘志と剣技を研ぎ澄まし、自分の前に辿り着いたオルバスの勇姿に、レッドホースマンは好戦的な笑みを浮かべていた。
 死に向かい、命を削ることに対する「意義」。彼はそれを、オルバスとバウルに見出しながら――愛用の両手剣を振り上げている。

「ふん……どうやら俺の他にも、コイツらに焚き付けられてしまった奴がいるようだな」

 そんな彼らの果たし合いを横目に――カマキリザードは、自身を静かに見据えている明日凪風香(あすなぎふうか)こと仮面ライダーΛ−D(ラムダファイブ)と視線を交わし、蟷螂の如き両手の刃を悠然と構えていた。

 女子高生と間違われることもある「男の娘」な風香の体躯は、外骨格を纏っている状態であっても、仮面ライダーとしてはかなり細身に見えている。
 だがカマキリザードは、その鎧を纏っている者の真の力量をすでに看破しており、決して油断出来ない相手であることを理解していた。その「慢心」が感じられぬ刃を前にしたΛ−
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