特別編 仮面ライダー羽々斬&オリジンモンスターズ 第14話
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仲間達の勝利と全員の生還を信じ、残る3人の新世代ライダー達は、ニューススタジオを抜け出してさらに上階へと駆け登って行く。
数十年にも及ぶ長い年月を掛けて培われ、研ぎ澄まされて来た絶対的な殺気。一段登る度にその気配を強く感じながらも、彼らは決して臆することなく階段を駆け上がる。
階段を走り続けていた彼らはやがて、ガラス壁がある廊下へと辿り着いた。
そこは、日向恵理を連れて逃避行していた吾郎が、シェード隊員達と交戦していた場所。「愛」に目覚めた彼が、かつての同胞達に牙を剥いた場所の一つだ。
「12年前……この廊下で、俺達の部下が命を落とした。コードネームは『ザンキ』。部下達の中でも特に好戦的な男だったが……仲間意識が強く、優秀な奴だったよ」
「よもや俺達まで、この場所で『最期』を飾ることになろうとはな。神や仏が実在するのだとしたら、そいつらほど趣味の悪い連中は居まい」
その廊下で新世代ライダー達を待ち構えていたのは、始祖怪人達の中でも特に戦闘能力が高い精鋭の2人――カマキリザードとレッドホースマンだった。
かつての戦いで部下が戦死した場所に訪れていた彼らは、自分達に引導を渡さんと現れた新世代ライダー達の方へと向き直り、静かに殺気の炎を燃やしている。表面的な佇まいは穏やかなものだが、その眼はすでに凶悪な闘志を宿していた。
だが、それは怪人達に限った話ではない。
忠義・ウェルフリットが変身する仮面ライダーオルバスは、エンジンブレードを握る手を震わせ、殺意にも似た闘志を滾らせている。普段から「明朗快活なお調子者」として振る舞っていた彼は今、別人のような殺気を纏っていた。
「……そうかい。俺としちゃあ、神に感謝したいぐらいだね。てめぇだけは……俺の手でどうしてもブチ倒したかったからな」
「ほう? ……まさか、お前と再びやりあえる日が来るなんてなァ。ジャスティアドライバーの坊主」
そんな彼の気配と、その腰に巻かれた変身ベルト「ジャスティアドライバー」に気付いたレッドホースマンは、感慨深げに薄ら笑いを浮かべていた。この2人が対峙したのは、これが初めてではなかったのである。
――番場惣太の主導により、幾つもの強化外骨格を生み出した一大開発計画。その成果物の一種だったジャスティアドライバーは、ソロモン72柱の悪魔に因み、72機もの試作機が開発されていた。
齢19にして、その全てを完成させた狂気の天才女性科学者――一光博士も、試作機を所有していた1人だった。彼女もまた、「仮面ライダーバウル」と呼ばれたライダーの1人だったのである。
そんな彼女と、72機のジャスティアドライバーが脅威になると判断したレッドホース
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