特別編 仮面ライダー羽々斬&オリジンモンスターズ 第13話
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ンボーイ!」
そんな彼の蛮勇を買い、真っ向勝負に乗り出したDattyも。チャンピオンを目指していた頃のフレッシュな感覚に立ち戻り、興奮を露わにして両拳を構えている。
人生最後のボクシングを、人生最高のKOで終わらせるために。
そんな彼らのすぐ近くでは――髪先を蛇頭に変異させたハイドラ・レディと、森里駿が変身する仮面ライダータキオンが「太刀合わせ」を始めていた。
矢継ぎ早に無数の蛇頭を伸ばし、圧倒的な手数と疾さで攻め立てる蛇の怪人。超加速機能「CLOCK UP」で回避に徹しているタキオンは、その「小手調べ」を全て紙一重でかわしていた。
「……柳司郎様の想いを、ほんの一欠片でもこの世界に遺すため。申し訳ありませんが……仮面ライダーの皆様には、尊い犠牲になって頂きます」
「貴様が羽柴柳司郎の妻だったという、加藤都子か。……歪んだ愛に殉じることしか出来んとは、哀れな女だ。俺がこの手で終わりにしてやる」
相手が全く本気を出していないことを互いに理解していたハイドラ・レディとタキオンは、徐々に攻撃速度の「ギア」を上げて行く。
妻として、亡き柳司郎の遺志を継ぐ加藤都子としての信念。その気迫を目の当たりにしながらも、同じ改造人間として立ちはだかる森里駿は、哀れな未亡人に「終わり」を齎すべく、その拳を振り上げていた。
一方で、彼らよりも一足早く「トップギア」に突入している者達もいる。
高速移動を得意としているタパルドは、自分と同じ得意分野を持っていた道導迅虎こと仮面ライダーティガーの脅威的な「疾さ」に、薄ら笑いを浮かべていた。
「……仮面を被ってても分かるよ。あんた、なかなか良い面構えしてるじゃないか。この私と『速さ』で渡り合うつもりかい?」
「張り合う? ……違うな。『速さ』であんたを、超えるつもりだ」
スタジオ内を超高速で疾る彼女達は、天井も壁も問わず縦横無尽に駆け回り、互いの爪をぶつけ合いながら競い合っている。
今になって対等な好敵手と巡り会えたタパルドは、「歓喜」の笑みを溢しているのだ。
「……ハハッ、面白ぇー女だ! 始祖怪人の私を相手に、随分な自信じゃないか? ビッグマウスもほどほどにしておかないと、『痛い目』見るよッ!」
「ビッグマウスかどうかは、試してみれば分かるさ。元レーサーを無礼るなッ!」
互いの爪で命を狙い合っている2人は、設備や照明を破壊しながら、幾つもの火花を置き去りにして駆け抜けて行く。戦場とするにはあまりにも狭いこの空間を、彼女達は一瞬たりとも止まることなく動き回っていた。
そんな2人がスタジオ内を超高速で駆け回る
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ