特別編 仮面ライダー羽々斬&オリジンモンスターズ 第7話
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けっ!」
「おい、こいつもしかしたらあいつらの仲間なんじゃねぇか!? はぐれたガキにしちゃあ、妙な格好だしよぉ!」
「そ、そんなぁ……! 兵隊さん、助けてくれないのぉ!? ボク何でもするよぉ、靴磨きでも何でもするから、置いて行かないでよぉお!」
「うるせぇクソガキがッ! 退けって……言ってんだろうがッ!」
「あっ……!」
そんな彼らの袖を掴み、引き留めようとした少年の眉間に――突撃銃の弾丸を撃ち込み。兵士達は何事もなかったかのように、倒れた少年を一瞥もせず、その場から走り去ろうとする。
「……あ〜あ、残念。対応次第じゃあ、君達だけでも助けてあげようと思ってたのに」
「な、なにっ……!?」
「馬鹿な、確かに眉間に1発……!」
その撃ち殺したはずの少年が、冷酷な声色で静かに呟いたのは、それなら間も無くのことだった。
思わず兵士達が振り返った頃には――そのうちの1人が、首を切り裂かれていた。少年の右手はいつの間にか、鋭い爪を持つ「怪人」のものに変異していたのである。
その右手から徐々に「変異」が広がって行き、やがて彼の怪人としての正体が露わになって行く。
「あ、が……!」
「無垢な子供にまで銃を向けるような連中なら……遠慮は要らないよねぇ? 柳司郎さん」
鮮血を浴びながら、静かに立ち上がった少年――アシュリー・フォールがその言葉を紡いだ頃には。すでにその姿は、アルコサソと呼ばれる怪人のものと成り果てていた。
先ほどまでは身を屈めていたため、かなり小柄な体格のように見えていたが――怪人に変身しながら背筋を伸ばして立ち上がっている今は、164cmほどはあることが分かる。
アシュリー自身の体格に沿ったボディラインを持つその姿は、柳司郎が変身している羽々斬と同じく、後の時代に現れる「仮面ライダー」と呼ばれる者達に通ずる意匠が見受けられる。
だが、外骨格の関節各部の筋繊維が剥き出しになっている点やそのディテールは、仮面ライダーに通ずる姿と呼ぶにはあまりにも禍々しいものとなっていた。
? 臀部上部中央辺りからは蠍の尾を想起させつつも、先端部がラッパ状になっている尻尾が伸びており、その尾はベルトのように腰に巻き付けられている。
? 顎部は獰猛な野獣を彷彿させる牙が備わっており、後頭部下方にまで外反りが設けられている。そこからは蠍の尾のようなローズピンクの触手が1本だけ、膝まで垂らされていた。
白く優美なマントを羽織っているその姿は、綺麗な外観に殺意を隠した冷酷な狩人という、アシュリー・フォールの人物像を如実に物語っている。
「や、やっぱり奴らの仲間だったんじゃねぇかッ! ちくしょう、撃ち殺せぇッ!」
「……仲間さ。だけど、君達は上の命令に従っていただけだったっ
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