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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
アイリーン・ベルセリオン
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「あそこまで竜化が進んでしまった滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)はもう元には戻らない」

雄叫びを上げながら突進してくるネバルさん。その姿は完全に人とは一線を画しており、小さなドラゴンを彷彿とさせています。

「そんな・・・」
「殺すしかないわね」

そう言った彼女は私の手を握り空へと掲げます。私の中にある彼女の魔力が高まっているのがわかります。

「フフッ」
「すごい魔力・・・ダメです!!アイリーンさん!!」

完全に彼女は彼を殺しにかかっている。それも私の魔力も合わせていることでその威力は計り知れないものになるのは予想ができました。

「これで終わりよ」
「ダメェ!!」

決死の叫びもむなしく振り下ろされた魔力。それは街の建物のほとんどを残骸にするほどの力があり、最悪の事態が予測できた私は震えていました。

「うぅ・・・う・・・」

その瓦礫の中にいるネバルさん。うめき声を上げている彼は元の人の姿へとなっています。

「生きてる!!」
「分離付加術(エンチャント)よ。かつてメイビスからフェアリーハートを取り出したりしたのに使った」
「まさか・・・彼の魔力を分離させたんですか!?」
「そう。これで彼は死んだ、魔導士としてはね」

得意気な表情を浮かべるアイリーンさん。彼女の殺す発言に戦いていた私は安堵の息を漏らします。ただ・・・

「もう魔法が使えないということですか?」

魔力が分離されたということは魔法が使えないことを意味する。そう思った私は問いかけると、彼女はやれやれといった表情を見せました。

「一時的な魔力欠乏症にはなるだろうけど、魔力自体が消え去ったわけじゃない。いずれ彼の中の魔力も回復するでしょうね」
「すごい・・・竜化してる滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)を元に戻すなんて・・・」

尊敬の眼差しで彼女を見上げます。ただ、彼女は何かを思い出しているようで、怖い顔をしていました。

「アイリーンさん」
「何でもないわ」

何事もなかったかのように笑顔を作るアイリーンさん。すると彼女は私の方へと向き直りました。

「そうだ、せっかくだから白魔導士攻略の魔法をあなたに教えないとね」
「え?」

突然そんなことを言い出した彼女に首をかしげます。そんな私に彼女は小さく頷いてみせます。

「分離付加術(エンチャント)。白魔導士を二人に戻すのよ」

彼女が何を言っているのかいまだにわからない私は呆然としていることしかできません。しかし彼女から明かされた真実を聞いた私はただただ驚愕していました。














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