アイリーン・ベルセリオン
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なおも加速し続けるネバルさんとそれを全て捌いているアイリーンさん。二人の力は互角に見えました。しかし・・・
「くっ・・・」
さらに速度が上がったネバルさんの拳が彼女の顔へとヒットします。すると彼の身体からさらに巨大化していきます。
「何?あれ・・・」
ただでさえ人間を越えているスピードがさらに加速していきます。アイリーンさんはそれを何とか防いでいますが、反撃することができません。
「アイリーンさん!!」
防戦一方になっているものの全ての攻撃を寸前のところで防いでいるアイリーンさん。しかし、さすがの彼女でも徐々に力を増しているように見える相手の攻撃を捌き続けるのは難しい。
「私はどうすれば・・・」
私に何かできることはないか考えています。でもここは私がアイリーンさんに付加魔法をかければ・・・
『聞こえる?おチビちゃん』
「!!」
そう思っていたところ、突然頭の中に響いてくるアイリーンさんの声。彼女は戦っている中、念話を私へと送っているのです。
「アイリーンさん!?どうして・・・」
『話は後。私、久々の戦いで身体が思ったより動かないのよね。手を貸してもらえないかしら』
アルバレスとの戦いから一年が経っている。あちらは皇帝だったゼレフさんが抜けたことで国の建て直しが難航しているとの話を聞いたことがあったので、彼女が動きが悪い理由がそこでわかりました。
「はい!!すぐに付加魔法でアイリーンさんをーーー」
『いいえ。そうじゃないわ』
付加魔法をかけようとしたところを止められます。その判断の何が違うのかわからず、私は動きが止まってしまいました。
『一年前の戦いで私たちは心と身体が入れ替わったわ。その時のあなたの魔力が私の中に残ってる。つまりそれはあなたにも同じことが言えるはずよ』
「私の中にも・・・」
そう言われて胸に手を当てます。自分の中の魔力を感じようとしていると、確かに普段のものとは違う何かを感じます。
『それを解放して一緒に戦ってちょうだい。今のあなたなら、それができる』
その瞬間、戦いの最中にいる彼女がこちらに目配せしてきたことに気が付きました。ほんの一瞬でしたが、それは私への期待の現れであることがわかります。
「・・・はい!!」
私の中にあるアイリーンさんの魔力を捉え、それと私の魔力を融合させていきます。それにより次第に高まっていく魔力。
「私とあなたが繋がった記憶をこの身体に・・・付加!!」
普段の何倍にも感じられる魔力により服装までもが彼女と同じものに変化しています。
「あなたならできると思ってたわ」
そう言った彼女は嬉しそうに笑みを浮かべていま
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